注文住宅を建てる際、「30坪の住宅の広さはどの程度?」「どういった間取りになるの?」といった疑問を持つ方は少なくありません。実際、家の広さによって建築費なども変わってくるため、具体的なイメージを持つことは重要です。
この記事では30坪の住宅の広さや建築費の費用相場についてご紹介します。
30坪の住宅の間取りとは?
「30坪といわれてもどの程度の広さなのか実感がわかない」と感じる方は多いでしょう。
ここでは30坪の広さがどのくらいなのか、間取りのイメージについて解説します。
30坪は約99.3平米
1坪は約3.31平米で、畳に換算すると約2畳になり、30坪は約99.3平米、畳約60畳分の広さです。住宅金融支援機構が実施している「フラット35利用者調査2020年」を確認すると、注文住宅の住宅面積の全国平均が「124.4平米」であるため、約99.3平米である30坪の住宅は、比較的狭めの住宅といえます。
ちなみに、マンションの住宅面積平均である「66.2平米」と比較すると広く感じます。しかし、階段などにもスペースが必要になるため、実感としては大きく変わらないかもしれません。
間取りのイメージ
30坪の住宅の間取りは、2階建てや総二階の「3LDK〜4LDK」が多いです。
この3LDK〜4LDKという間取りは、核家族世帯が暮らすには十分な広さといわれています。
ちなみに、家族構成による広さの基準は、実際に国が定めている「誘導居住面積水準」でも確認できます。
誘導居住面積水準とは、豊かな住生活の実現とさまざまなライフスタイルに対応するために必要と考えられる住宅の面積に関する水準を指します。この水準によると、30坪の広さは、郊外や都市部以外の地域では「大人2人子ども1人程度」、都市部では「大人2人子ども2人程度」が望ましいとされています。
30坪の家に必要な土地の広さ
住宅面積が30坪の住宅を建てる際に必要な土地の広さを考える際は、「建ぺい率」と「容積率」を理解する必要があります。
容積率とは、敷地面積に対する延床面積に対する割合のことで、用途地域別に割合が決められており、一戸建て住宅が多い「第一種低層住居専用地域」などでは、「50〜200%」で設定されています。
一方で、建ぺい率とは、建築面積に対する建築面積の割合のことで、容積率と同様に用途地域別に割合が定められており、「第一種低層住居専用地域」などでは、一部例外を除いて「30〜60%」に定められていることが多いです。
では、「建ぺい率50%、容積率100%」というケースを想定して、必要な広さを考えてみましょう。
平屋1階建て:1階30坪のケースなら敷地面積は60坪必要
2階建て:1階20坪+2階10坪のケースなら敷地面積は40坪必要
3階建て:1階10坪+2階10坪+3階10坪のケースなら敷地面積は30坪必要
このように、「建ぺい率」と「容積率」によって必要な敷地面積が変わるため、事前に確認しておきましょう。
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30坪の間取りを実例とともにご紹介!
実際に建てられた30坪の住宅を実例写真とともにご紹介します。部屋を広く見せるポイントを見ていきましょう。
30坪の間取り①子ども部屋を併設した広々LDKの平屋
LDKに子ども部屋を併設させてLDKの空間を広く見せた30坪の平屋住宅。
また子ども部屋とLDKの間には大きな引き戸を設置。引き戸を開けるとLDKの空間が広くなり、引き戸を閉めると自分だけの空間に変化します。
外観はカリフォルニアテイストを意識した爽やかなデザインに。
子ども部屋の間も開き戸を設置し、2部屋に分けられるよう工夫しています。
30坪の間取り②ぐるぐる回れる動線の平屋
30坪の平屋は回遊性を意識することで、より過ごしやすい住宅になります。ぐるぐる回れる動線を施した30坪の平屋をご紹介します。
自然いっぱいの土地にクールなダークカラーの外壁を施すことで、メリハリのあるおしゃれな外観に仕上がります。
奥行きのある縦長の土地を生かし、LDKも縦長の間取りに。キッチンとリビングを平行にすることでぐるぐるとキッチンの周りを動ける動線にしています。
30坪の間取り③ロフトと勾配天井が素敵な住宅
ロフトや勾配天井など、空間を縦に使うよう工夫するとより開放感ある住宅に仕上がります。
片流れ屋根を採用し、モダンでおしゃれな印象に。
キッズスペースを併設したリビングで、広々とした空間に。畳スペースと木材がマッチしておしゃれに仕上がっています。
ロフトを設置して1階を見渡せるように工夫しています。ロフトには窓を3つ設置し、採光にも優れたつくりに。