1ドル160円台だった歴史的円安もひと段落し、海外旅行の割高感も随分と和らいできました。カード決済のポイントで海外旅行に行く方法は今や常識となりましたが、ネットなどで喧伝されているコストの計算には「?」も多く、実際にいくつかの費用が含まれていないことも珍しくありません。
そこで本記事では、クレジットカードを使って海外旅行に行こうと考えている方を対象に、コスパの計算方法について解説した上で、目的地別にお勧めのクレジットカードを紹介します。
コスパの定義について
クレジットカードを使って航空会社の特典航空券を発行するにあたり、何をもって「コスパが良い」とするのかは、人によって違います。そこで本記事では、特典航空券を発行するための「コスパの良いクレジットカード」を、以下のように定義します。
行きたい時期に特典航空券(ビジネスクラス or ファーストクラス)を発行できる
行きたい場所への特典航空券を発行できる
上記を満たした上で、できるだけコストをかけずに特典航空券を発行できる
これを踏まえた上で、さっそくクレジットカードのコスパの計算をしてみましょう。
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その計算方法、合っていますか?
計算機
【画像出典元】「stock.adobe.com/N ON NE ON」
ポイントを貯めて特典航空券を発行するためのクレジットカードは、基本的に年会費が高額になる傾向にあります。従って、その中からコスパの良いクレジットカードを選ぶためには、正しいコストの計算方法を身に付けなければなりません。
そこで、以下の設定をもとに特典航空券の発行コストを計算する練習をしてみましょう。金額や必要マイル数は実際のものとは違いますが、おおよそ近似値となっているはずです。
年会費5万円、還元率1%(100円の決済につき1ポイントが付与)のクレジットカードを使って年間300万円を決済
1ポイント=1マイルで交換可能
目的地はバンコク
2人分の特典航空券(ビジネスクラス)を発行するのに必要なマイル数は12万マイル
燃油サーチャージ等は10万円
クレジットカードのポイントを使って特典航空券を発行するためには一定のコストが必要ですが、そのコストが実際いくらになるのかは、海外旅行に行かない場合との差額によって算出されます。まず、上記のクレジットカードを使って特典航空券を発行するコストを計算してみます。
設例のクレジットカードを使って特典航空券を発行するためのコスト=カード年会費5万円×4年+燃油サーチャージ等10万円=30万円
これに対し、海外旅行へ行かず、同額を年会費無料・還元率1%の楽天カードで決済した場合、以下のポイントが付与されます。
海外旅行に行かない場合に付与されるポイント=年間3万円×4年間=12万円(相当)
30万円+12万円=42万円が、クレジットカードのポイントを使って特典航空券を発行するためにおおむね必要となるコストになります。