ESG投資にデメリットはないのか

ESG投資とは長期的に企業価値を高めていく企業へ投資することになるので、短期的な利益が出にくいことがデメリットといえるでしょう。

また、環境や社会へ配慮するということは本来の企業活動以外にもコストがかかり、企業にとって利益を圧迫する可能性があります。また企業統治を重視するということは、社内の環境整備にコストをかけるだけでなく、多くの従業員の時間も必要とするので、その分生産性が低くなることも懸念されます。

このようなことからESG投資は短期的な利益よりも、今は利益が出ていなくても長期的に企業価値が高まっていく企業を投資対象としていく投資といえるでしょう。

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ESG投資の7つの種類


地球を支える
【画像出典元】「stock.adobe.com/Choat」

世界のESG投資額の統計を集計している国際団体GSIAは、ESG投資を以下の7つに分類しています。

1. ネガティブスクリーニング
武器、ギャンブル、たばこ、アルコールなど、好ましくない活動に従事する企業を投資対象から除外する。

2. ポジティブスクリーニング
労働条件対策、環境保護など社会問題や環境問題の評価が高い企業に投資する。

3. 規範に基づくスクリーニング
OECD多国籍企業ガイドラインなどの規範に沿って、気候や人権、労働に関する問題など最低基準を満たしていない企業を投資対象から除外する。

4. ESGインテグレーション型
財務情報で分析するのではなく、ESG投資の要素を含んだ非財務情報を重視して分析する。

5. サステナビリティテーマ投資型
サステナビリティ(持続可能性や再生可能エネルギー)を重視した企業へ投資する。

6. インパクト投資型
社会や環境に貢献する技術やサービスを提供する企業へ投資する。

7. エンゲージメント・議決権行使型
投資家が投資先の企業に対してESGを積極的に働きかけ対話する。「物言う株主」とも呼ばれています。