今後10年間、本人と家族にどのようなお金が必要かを試算してみましょう
家計がひっ迫して助けを求める女性
【画像出典元】「stock.adobe.com/Wordley Calvo Stock」
Sさんご自身とご家族で今後10年間にどのようなお金が必要になるかを書き出してみましょう。家賃や住宅ローン・奨学金の返済・弟さんの学費・生活費など大きな項目で良いので1年ごとに並べて10年間の時間軸で見てみましょう。
さらに見込みで良いので今後10年間の収入と合わせてみましょう。そうすることによってお金の出入りを長期的に見ることができます。このことで大まかに「いくら必要なのか?」ということが分かりますので、いたずらに不安になることを避けることができるでしょう。表を作ることは正直なところ、とても怖いことです。ただ現状把握とこの先の見込みを出さないとスタートできません。
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公的な支援策や税金に関してはどうでしょうか?
何か使える公的な支援策や税金の制度がないかを調べてみましょう。
ご両親に関して
まずは、お住まいの自治体の役所や社会福祉協議会にご相談されることをおすすめします。自治体には困窮している家庭に対する援助などを案内する窓口が設置されており、各種の公的な支援策を紹介してくれます。
住民税に関してですが、勤務先から源泉徴収されている場合は難しいと思われますが、一度自治体に相談することをおすすめします。医療面に関しては、ご両親が会社の健康保険に加入していれば良いのですが、もし年金受給者で国民健康保険であるということであれば、減額や減免の対象になるかどうか、こちらも相談してみてください。
Sさんご本人に関して
アルバイト先で年末調整をする際に「勤労学生」として申告しましょう。そうすることで103万円の壁がなくなり、年収130万円までは所得税がかかりません。27万円の控除が増えることでSさん本人の税金が1万3500円安くなる可能性があります。(税率5%と仮定した場合)
もし、一年の途中で退職して年末調整を受けていない、二カ所でアルバイトをしているなどであれば、確定申告することで払いすぎた税金が還付される可能性があります。
続いて年金です。日本国内に住むすべての人は、20歳になった時から国民年金の被保険者となり、保険料の納付が義務づけられていますが、学生については申請により在学中の保険料の納付が猶予される「学生納付特例制度」が設けられています。もしこの制度を活用されていなければ、お近くの年金事務所に相談してください。