気になる今年の秋のファッショントレンドを、ニューヨーク、ミラノ、パリのランウェイからピックアップ。マリ・クレール インターナショナルのアメリカ版デジタル記事よりお届け。
7. レイヤーのプロ
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デザイナーたちは、モダンな重ね着や、シャツを“サンドイッチ”する新たなアプローチを取っており、さりげなく袖口を絞ったり、パンツの裾を完璧にロールアップしたりすることが簡単にできる。2024年秋の作品の多くは、スタイリングのディテールがすでに組み込まれているのだ。「ボッテガ・ヴェネタ」では、コレクションのダブルアップボタンダウン、カウルネック(ルーズなドレープ生地のネックライン)のニット、ジャケットのいくつかには縫い目が取り付けられている。「グッチ」では、縮んだスタイルのポロシャツが、肩の先端でほんのわずかにドレープを描くカーディガンに縫い付けられている。
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8. ラグジュアリーなニット
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少し前までは、居心地の良い服が王座に君臨していた時代があった。しかし今は、行くべき場所や会うべき人がいるため、私たちは完全に身を隠すことからは遠ざかっている。とはいえ、服を着ることで快適さを損なう必要はなく、デザイナーたちはラグジュアリーな考え方でレジャーウェアに取り組んでいる。「ザ・ロウ」は、ややオーバーサイズのジャケットといくつかのパールを合わせれば、セミフォーマルルックとして着こなせる、洗練されたカシミアパンツを提案した。キトゥンヒールのブーツやミュールを合わせれば、「ジル・サンダー」のニットセットアップも簡単に役員室に着ていくことができる。
9. NOパンツ? NOプロブレム
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2024年秋のランウェイでは、「ロエベ」のバルーンカーゴパンツやヴィクトリア・ベッカムのハイウエストかつ丈が長い“エレベーター”パンツなど、これまで以上に新しいシルエットのパンツが登場。ノーパンツというトレンドへのアプローチとして、新たな方法を提案した。「アルチュザラ」は、クロップドジャケットとタイトな組み合わせで赤のポップなワントーンを提案し、「グッチ」はニットやレザー素材のほとんど透けないマイクロショーツを提供。「フェラガモ」は迷っている人のために丈夫で不透明なタイツとレギンスのハイブリッドをデザインした。あるいは、さわやかなボクサーパンツを選ぶのもいい。
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10. フリンジ最優先
ジル・サンダー Photo: Estrop / Getty Images
フリンジはランウェイに次々と現れたトレンドのひとつだが、ショーに参加したエディターやバイヤー、インフルエンサーのドレスコードやストリートスタイルにも共通して見られた。「ボッテガ・ヴェネタ」は、マイクロレザーのフリンジをステートメントジャケットのトップやスカート、小物の随所にあしらい、その職人技をアピールし続けている。「ドリス・ヴァン・ノッテン」は、キラキラ輝くフリンジを戦略的にスーツに配した。「フェラガモ」では、細長いフリンジがスカートやドレスの素足を縁取った。
11. シアーの力
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「サンローラン」の2024年秋コレクションは、シアーというトピック抜きには語れないが、「ネイキッドファッション」に正面から取り組んだのは、このフランスのファッションハウスだけではなかった。「プロエンザ・スクーラー」の完全に透けるチュニックスタイルのドレスから、「グッチ」のシースルー素材、「フェンディ」のシアーなスカートまで、このトレンドに乗る人たちは、戦略的にレイヤードすることも、すべてをさらけ出すこともできる。
クロエ Photo: Yanshan Zhang / Getty Image
translation & adaptation: Akiko Eguchi
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