知っておきたい病気
認知症に関連する病気で特に知っておきたいものを解説します。
若年性認知症
認知症は高齢者に多く見られますが、65歳未満で発症した場合は「若年性認知症」と呼ばれます。若年性認知症の患者数は約37,800人(2009年3月厚生労働省発表)で、発症年齢の平均は51.3歳です。
若年性認知症は、更年期障害やうつ状態、疲れなどほかの病気を疑って医療機関を受診し、誤って診断されてしまうことで、正確な診断が遅れてしまうことが少なくないようです。
軽度認知障害(MCI)
認知症とまでは言えないものの、物忘れがある状態を「軽度認知障害(MCI)」といいます。
軽度認知障害(MCI)の人は、そうでない人に比べて認知症になる確率が高いといわれていますが、すべての人が認知症になるわけではありません。
認知症の原因となる病気
認知症の原因となる病気にはさまざまなものがあります。ここでは代表的な病気についてご紹介します。
アルツハイマー型認知症
認知症の原因としてもっとも多い病気。脳にアミロイドβ、リン酸化タウというタンパク質がたまることで発症すると考えられています。
血管性認知症
脳梗塞や脳出血などの脳血管障害によって発症します。
レビー小体型認知症
脳にαシヌクレインというタンパク質がたまることで発症すると考えられています。
前頭側頭型認知症
脳の前頭部および側頭部のニューロン(脳細胞)が徐々に失われていく病気です。
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認知症の予防法はある?
現時点で認知症の予防とは、「認知症にならない」という意味だけでなく、「介護予防」、つまり認知症の進行をさせないという意味を含みます。認知症の予防に有効とされている方法をご紹介します。
バランスのよい食事をとる
高血圧や糖尿病など生活習慣病の予防は、認知症の予防にもつながるといわれています。生活習慣病を防ぐために、塩分やアルコールのとり過ぎを控えて、栄養バランスのよい食事を心がけましょう。
適度な運動習慣をつくる
生活習慣病の予防には適度な運動習慣も有効です。ウォーキングやヨガ、水泳、ダンスなど、無理なく楽しみながらできる運動を継続的に行いましょう。
趣味などで生活を楽しむ
趣味やボランティアなどの生きがいがあると、生活に張りが出て前向きな気持ちを保ちやすくなります。読書や音楽、ガーデニングなど趣味を楽しむ時間を作るほか、社会生活でつちかった知識や経験を活かしてボランティア活動を行うのもおすすめです。
人と交流する
他者とコミュニケーションを取ることは、社会的孤立を避け、活力のある生活をするうえで大切です。共通の趣味を持つ人と交流したり、地域の活動に参加したり、積極的に人との関わりを持ちましょう。