2024年10月1日に東京医科歯科大学と統合し「東京科学大学」となった旧・東京工業大学(東工大)の大岡山キャンパス(東京都目黒区)内に、「工業之墓」と書かれた謎の「墓」が出現した。名称が切り替わる9月30日夜から10月1日にかけて写真が複数投稿され、Xで話題となった。
東京科学大学によると、これは1日に撤去済みだという。
酒やエナジードリンクなど「お供え物」も
話題となっているのは手作りとみられる墓で、両脇にはロウソクの形をしたライトも置かれている。新しい大学名には、「東京工業大学」の「東京」は残るものの「工業」は残らない。このことから「工業之墓」としているのではないか、とX上では推測されている。
なお、製作者は不明だ。酒やエナジードリンクなどの「お供え物」が供えられた画像も複数投稿された。
画像を投稿した東工大大学院卒業生のXユーザーによると、「工業之墓」が建てられたのは「図書館2Fエントランス付近」。「墓」を見た感想は「クオリティに感動しました」。
「『東京工業大学』を亡くす無念さを少しは晴らしてくれたのかなと思います。少しはお供え物でもしてくれば良かったと思っています(笑)」
と胸中を明かした。
この「墓」の存在について東京科学大学に取材を申し込んだところ、広報課の担当者は「無許可で設置されていた物であるため、1日の午前中に職員で撤去をいたしました」と回答した。
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名称変更に「さみしい」の声散見
東工大は、現場技術者やその指導者育成のため、1881年に東京職工学校として設立。1929年に「東京工業大学」となった。95年続いた大学名の変更に、Xでは「名前変わるのってさみしいな」「母校が訳わからん名前に変わってて悲しい」といった声が散見される。
前出のXユーザーも、「自分の過ごした『東京工業大学』という名称が無くなってしまうのは非常に残念。(経営上の判断というのは重々承知だが、)せめて『東工大』の名だけでも残してくれたら良かったのですが」と惜しんだ。
大学側はこうした「さみしい」との声をどのよう受け止めているのか。J-CASTニュースは広報課の担当者に尋ねたが、「事実関係だけ返答させていただきます」との回答だった。