今季、借金40以上を背負い、最下位に低迷した西武。苦戦の大きな要因は、リーグワーストの348得点(2024年10月3日現在)に終わった打撃陣だ。
アギーラ、コルデロの両助っ人は機能せず
規定打席に到達選手は、二遊間を守る源田壮亮、外崎修汰の2人のみ。アギーラ、コルデロの両助っ人外国人が機能せず、中軸で期待された蛭間拓哉、渡部健人も伸び悩んだ。
チーム最多本塁打がベテランの中村剛也、佐藤龍世の7本と迫力不足は否めない。シーズン途中に松原聖弥、野村大樹をトレードで補強したが、チーム打率.211、59本塁打は共にリーグワーストだった。
来季の巻き返しに向け、打線強化は最大のテーマになる。
生え抜きの強打者を育てることは中・長期的なビジョンで必要だが、即戦力の補強も必要になる。その有力候補となりそうなのが中島宏之(中日)、大田泰示、楠本泰史(共にDeNA)の3選手だ。
中島は西武の主力選手として活躍し、米国でのプレーを経て、オリックス、巨人を渡り歩いた。中日でプレーした今季は、代打で13打数無安打と結果を残せず、来季の構想から外れて退団が決まった。
右の中距離砲の大田はDeNA外野陣の選手層が厚いこともあり、今季は1軍出場なし。ミート能力に定評がある楠本も18試合出場で打率.172、0本塁打、5打点と結果を残せず退団が決まった。
(広告の後にも続きます)
「中島は西武の功労者であることは間違いないが…」
スポーツ紙デスクは
「中島は西武の功労者であることは間違いないですが、戦力面でプラスになるかというと疑問符が付く。西武は左の巧打者が多いので、楠本はタイプが重なる。大田の方が補強ポイントに合致するのでは」
と予測する。
西口文也二軍監督が来季の新監督に就任することが確実視される中、トレードやFAを含めて今オフの戦力補強が注目される。(中町顕吾)