“今の明日海りお”を好きになってもらえたことが嬉しい

新たな役に全力で挑むには、普段からベストなコンディションを整えておくことも重要に。

「ダンスがある作品なら、しっかり踊れる体でいたいし、歌があれば、役の気持ちを自在に歌で表現できる、歌える自分でいたい。自分を元気に保つためにも、オフには体力づくりをしたり、ドラマや映画、舞台をたくさん観て新しいものに触れるようにしています」

最新のインプットのひとつが、最近運転免許を取ったこと。

「作品のなかで車を運転するときに、免許を持っていないとできない演出に出合うこともあって、免許を取ることにしたのですが、自動車学校で新しく人と出会うのがおもしろくて。教え方も先生によってまったく違って、いろいろな人がいるんだなあ……といい経験に。授業で教習ビデオが流れるときは、『カメラの切り替えはこうしたほうがいいかも』とか『この台詞はちょっと不自然だな』とか……、ついつい心の中でダメ出ししながら観てしまっていました(笑)」

退団から5年が経ち、さらに活躍の場を広げるなか、ドラマやバラエティ番組を観て、明日海さんのファンになったという人も。新たなファン層の広がりに驚きながらも、力をもらっているそう。

「もちろん昔から応援してくださっているファンの方には本当に感謝していて。家族とも友達とも違うけれど、一番大事な存在です。でも退団して、“もう男役ではない明日海りお”を好きになってもらえたことも嬉しい。今の自分がやっていることも、誰かに喜んでもらえているんだ……と、背中を押してもらっているような感覚です」

PROFILE:
あすみ・りお 1985年生まれ、静岡県出身。2003 年に宝塚歌劇団に入団。2014年に花組トップスターに就任し絶大な人気を誇る。2019年に退団。退団後は舞台に加えて映像でも活躍。近年の出演作に舞台『エリザベス・アーデンvs.ヘレナ・ルビンスタイン -WAR PAINT-』『精霊の守り人』『王様と私』、ドラマ『大病院占拠』『下剋上球児』『グレイトギフト』『推しを召し上がれ~広報ガールのまろやかな日々~』など。2025年2月より舞台『昭和元禄落語心中』に出演予定。

(広告の後にも続きます)

明日海りおさん出演舞台
ミュージカル『9 to 5』

ロサンゼルスの大企業に勤めるシングルマザーのヴァイオレット(明日海りお)。日々の生活に追われながら仕事と家庭を両立し、社内で確固たる地位を築いていたヴァイオレットは、若手社員ジョー(内海啓貴)に慕われる一方で、 社長フランクリン(別所哲也)の横暴に悩まされていた。ある日、同じようにフランクリンのハラスメントに耐えているグラマラスな秘書ドラリー(平野綾)、新入社員のジュディ(和希そら)と意気投合したことで、 フランクリンをとっちめる計画を立てる。その計画を敵対するロズ(飯野めぐみ)に知られたことで、思わぬ騒動を引き起こすことに——。

歌詞・音楽:ドリー・パートン
脚本:パトリシア・レズニック
原作:20世紀フォックス同名映画
翻訳・訳詞・演出:上田一豪
出演:明日海りお 平野 綾 和希そら 内海啓貴 飯野めぐみ 別所哲也
日程:
10月6日(日)~10月21日(月)東京・日本青年館ホール
10月25日(金)~10月28日(月)大阪・オリックス劇場
11月1日(金)~11月3日(日)福岡・キャナルシティ劇場
11月7日(木)〜11月8日(金)静岡・静岡市清水文化会館(マリナート)大ホール
https://9to5.jp/

撮影/朝岡英輔 スタイリング/大沼こずえ ヘアメイク/中村未幸 取材・文/工藤花衣
ワンピース/ルームエイト ブラック(03-6824-4059)、イヤリング/ケンゴ クマ プラス マユ(03-3470-4061)