プロ野球西武、巨人でプレーした野球解説者のデーブ大久保氏(57)が2024年10月8日にユーチューブを更新し、西武が低迷する要因を分析した。

「FAという権利をプロ野球選手が持たなかったら…」

動画には、西武OBでソフトバンク、楽天、ロッテでプレーした細川亨氏(44)がゲスト出演。大久保氏と今シーズンの西武を振り返りながら、自身の現役時代にも言及した。

西武は今シーズン序盤から低迷し、松井稼頭央監督(48)が5月下旬に休養に入った。以降、渡辺久信ゼネラルマネジャー(GM、59)が監督代行を務めるも、チームの状態は上がらず、リーグ最下位が確定している。

今シーズンは得点力不足を克服できず、チーム打率.211、59本塁打、348得点はいずれもリーグ最下位。スポーツ紙の報道によると、渡辺GMが今シーズン限りで退団する見込みで、西口文也2軍監督(52)が1軍監督へ昇格することが決定的となっている。

細川氏は今シーズンの西武について「言葉が出ないですね」と語り、大久保氏は低迷の要因のひとつに、FAでの選手流出を挙げた。

大久保氏は「FAという権利をプロ野球選手が持たなかったら、(西武は)ずっと常勝軍団だった。簡単な話」と指摘し、細川氏に「なんで出ていくの?」と問いかけた。

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「1年でいったら5000万円くらい違います」

西武はFAで他球団に移籍する選手が多く、最近では山川穂高内野手(32)が23年オフに西武からソフトバンクに移籍。細川氏もFA移籍をしたひとりで、08年オフにFA権を行使してソフトバンクに移籍した。

細川氏はFA移籍の際に、西武よりもソフトバンクの評価が高かったことを明かし、提示された年俸の違いを明かした。

「お金の部分は全然違いますね。1年でいったら5000万円くらい違いますね。(ソフトバンクに)何を評価されたかというと、打つ方はソフトバンク戦でよく打っていたので。キャッチャーのことをすごく評価してくれたが、西武ではそこまで評価してもらえなかった」

そして、西武との交渉内容にも触れ、当時の心境を素直に語った。

「(西武には)現状維持でと言われた。『FAの話をしに来たんですよね?』と。10分くらいで終わりました。FA権を取得して、『FAの話を話そうか』と言われて球団に行ったら、現状維持と言われて『えっ』となって、『FAは関係ないのか?』と。あれはちょっとショックでしたね」

細川氏の発言を受けた大久保氏は「俺はそこだと思うよ、ライオンズは。FAに対して、出ていく人には『どうぞ』という姿勢があったら」と指摘。これに対して細川氏は「あの時はあっけにとられた感じでした」と当時を振り返った。