回転寿司チェーン「スシロー」が店舗で販売したラーメン「鶏そば」について、監修した奈良市内の人気ラーメン店「麺屋NOROMA」のグループ代表が、提供された豚の肩ロースのチャーシューにレアも見つかり、スープの色も違うとして、Xの投稿で苦言を呈した。

もしレアであれば、食中毒のリスクもありそうだが、実際はどうなのか。スシローを展開する「あきんどスシロー」(大阪府吹田市)は、「厚労省の安全基準を満たした低温加熱調理法」だと公式サイトで説明したが、「不安の声があるため『炙り』調理に変更したい」と明らかにした。

「飲食店として少し程度低すぎますよ」

スシローでは、2024年10月2~14日の期間、麺屋NOROMAが監修した「鶏そば」の店舗提供を始めた。税込460円で、32万食限定だ。

麺屋NOROMAは、食べログの百名店にも選ばれており、鶏そばは、旨みを凝縮した鶏白湯スープを売りにした定番商品になっている。

NOROMAグループの高岡利光代表は2日、スシローでの販売について、「むちゃくちゃ嬉しいです」と自らのXで喜んでいた。ところが、8日になってXを更新し、販売への態度を一変させた。

「僕が監修したのはレアレアチャーシューでもないし、スープこの色ですよ」。高岡代表は、家族がこの日スシローに行ったときに出されたという鶏そばとスシロー広告の写真を投稿して比較し、「写真と別物出てますやん。盛り付けもやっつけ仕事で残念です」と嘆いた。

家族が写真を提供したという鶏そばのチャーシューは、かなり赤身がかったようにも見える。スープの色も、麺屋NOROMAの鶏そばとみられる写真より薄くなっており、かき混ぜられていないような感じだ。高岡代表は、「レアレアチャーシューやめてほしい。 スープまぜてからきちんと提供してほしい。飲食店として少し程度低すぎますよ」と苦言を呈した。

高岡代表は、食中毒の恐れもあるとして、「きっちり指導して作らせてくださいね」と厳しく注意した。スシローからは、宣伝になるので報酬は出せないと言われ、無償で監修したという。

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「火の通り違うの怖いので炙って提供して頂きます」

今回の投稿は、8000件以上の「いいね」が集まり、鶏そばを実際に食べた感想も次々に寄せられている。

「チャーシューは、ホントにピンクで一口食べましたが固く、たべて大丈夫なのかちょっと心配になり残しました」
「写真を見て頼んだのに別物すぎて不味すぎてビックリしました」

高岡代表に共感する声も出た一方、「チャーシューは常識的な色をしていました」「普通に美味しかった」とする向きもあり、投稿写真などとは違っていたケースがあったようだ。

高岡代表は、リプライに1つ1つ反応し、スシローの商品への厳しい指摘には謝罪し、美味しかったとする声にはお礼をしていた。「もちろん僕も考え甘かったです。ただ、きちんとした商品を提供してほしいです」と説明した。

スシロー側には、10月8日のうちに電話で話をし、スシロー側は「明日に確認して連絡します」と答えたという。対応が遅いことも嘆いていたが、同日夜にスシロー側から「きちんとした加工でしているので問題ない」と回答があったとした。しかし、高岡代表は、スシロー側とは意見が分かれているとして、9日には商品について協議したことも明らかにした。

高岡代表は10日、Xを更新し、スシロー側と奈良市の保健所に行き、作業工程などを説明してもらったと報告した。

「基準は全てクリアしてましたがレアチャーシュー作るのは肉の中心の温度を測るので火の通り安定するはずやけど写真によって火の通り違うの怖いので炙って提供して頂きます。 本日より全店舗でチャーシューは炙り、スープはきちんとまぜる、盛り付けもきちんとし監修どおり作って頂けるときっちり約束して頂きました」