がん保険には多くの種類があり、どのような時に保障が受けられるのか、保険期間や払込期間をどのように設定できるのか、保険料や受け取れる金額がどのように変わるのかなど、知っておくべきポイントがたくさんあります。
この記事では、がん保険の基本的な種類について、わかりやすく解説します。
この記事でわかること
がん保険の保障対象の種類
がん保険の保障内容の種類
がん保険の保障期間の種類
保険料払込期間の種類
がん保険の保障対象の種類
がん保険は「悪性新生物のみを保障するがん保険」と「悪性新生物と上皮内新生物の両方を保障するがん保険」の2種類に大きく分けられます。
悪性新生物は一般的に「がん」と呼ばれるもので、急速に増殖し、周囲の組織や臓器に広がる可能性が高い腫瘍です。
一方、上皮内新生物は悪性新生物になる前の段階の腫瘍で、早期に発見されれば周囲の組織に転移したり、再発したりしにくいものを指します。
そのため、悪性新生物に比べ治療費が低くなります。
がん保険では胃がんや肺がん、大腸がんなど、がんの種類を問わずに幅広く保障されるケースが一般的です。
しかし、上皮内新生物については保障対象外になっている商品や、治療費が高額になりにくい分、悪性新生物と比べて給付金額が10〜50%程度に減少する商品もあります。
医療技術の進歩によって、がんは早期に発見できるようになってきました。
少しでもがん治療時の費用負担を軽減したいのであれば、上皮内新生物でも同額が保障されるがん保険を選んでおくと、いざというときに安心して治療に専念できるでしょう。
上皮内新生物(上皮内がん)とは?悪性新生物との違いやがん保険の対象かわかりやすく解説
(広告の後にも続きます)
がん保険の保障内容の種類
上記の通り、がん保険にはさまざまな種類の給付金があります。
特に多くのがん保険に含まれているのが、「がん診断給付金」や「がん治療給付金」、「がん入院給付金」です。
がん診断給付金は商品によって受け取れる回数や間隔が異なります。
保険期間を通じて1回しか受け取れない商品や、1年に1回を限度に無制限で受け取れる商品などさまざまです。
がん治療給付金は、所定の手術・放射線治療・抗がん剤治療などを受けた場合に、その都度給付金が受け取れる商品と回数は関係なく治療を受けた月ごとに一定額が支払われる商品に分けられます。
がん入院給付金は、給付日数の上限がなく、長期入院にも対応できるようになっているケースがほとんどです。
がんの入院日数が短期化していることもあり、短期の入院でも治療費や収入の不足を補いやすい「診断給付金」や「治療給付金」を主契約とするがん保険が多くなってきています。
がん保険は特約を付加することで保障を充実させることが可能ですが、保障内容を手厚くすると保険料の負担も大きくなるため、自分が備えたいリスクに応じた保障内容を厳選した方がよいでしょう。
給付金の種類
がん保険の給付金は下記の2種類に分けることもできます。
がん保険における給付金の種類
定額給付:商品ごとの支払い条件を満たしたときに一定額の給付を受けられる
実損てん補:がん治療にかかった実費を保険金として受け取れる
定額給付型では、入院や手術をしたときやがんと診断された場合などに、契約時に決めた一定額が給付されます。
受け取った給付金は自由に使えるので、治療費の支払いだけではなく、家族の生活費などに充てることも可能です。
実損てん補型のがん保険は、主に損害保険会社で取り扱っています。
契約時に定めた上限額の範囲内であれば、実際に自己負担した治療費をほぼ全額カバーできるのが特徴です。
商品によっては自由診療なども補償対象に含まれる場合もあります。