「♪自分らしさはいろいろさ…僕は僕らしく 君は君らしく」と歌われたが…

――「SNSのほうが自分らしくいられる」という調査が今回のキモと思われます。「自分らしさ」といえば、AKB48が『自分らしさ』(2010年)という曲で「自分らしさはいろいろさ 人の数だけあるよ 僕は僕らしく 君は君らしく 夢のゴールへ向かって歩こう」と歌っています。
「自分らしさ」は青春ヒットソングにありがちなフレーズですが、どうもわかったようで、よくわからない言葉です。この質問の狙い、意図は何なのでしょうか。

小島誠也さん 自分らしくいられるというのは、自分の価値観や感情に従って行動や表現などができる状態であると考えられます。この質問では、SNSのほうがそうした行動や表現ができると感じている人がどの程度いるのかを確認いたしました。

――その「自分らしさ」の結果ですが、年配者は少ないですが、10代男女が突出して多いですね。これはズバリ、「SNSだと真実の自分を出せる」「対話では本当の自分を出せない。ついウソを言ってしまう」ということでしょうか。思春期らしい純粋さの表れととっていいのでしょうか。

小島誠也さん 10代男女では、ほかの年代に比べて多くの人が、SNSのほうが自己表現をしやすいという感覚があるのだと思います。対話でウソを言ってしまうかどうかといったことについてはこの結果からはわかりません。また、純粋さからくるとまでは言いかねますが、若年層ではこうした意識がほかに比べて高いということが言えます。

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SNSでのやりとりによって生まれる、新たなコミュニケーションの価値

――なるほど。SNSに対する10代若者のこうした意識について、親や大人世代はどう接し、どう見守ればいいのでしょうか。

小島誠也さん 今回の調査結果のように、SNSの利用意識は性年代によってさまざまですので、そうした違いを理解しながら見守っていただき、時に子どもがはまっているSNSの話題を一緒にしたり、子どもとのコミュニケーションをとったりする1つの機会ととらえていただいてもよいかと思います。

――今回の調査で特に強調しておきたことがありますか。

小島誠也さん SNSでのやりとりによって生まれる新たなコミュニケーションの形があり、そこに価値を感じている方も多くいらっしゃると思います。SNSでのトラブルに注意しながら、楽しく・うまくご利用いただければ幸いです。

(J‐CASTニュースBiz編集部 福田和郎)