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●新宿三丁目にある老舗中華『達磨』の「あんかけ焼きそば」が美味しいとのウワサ。実食してその魅力をご紹介します。

「あんかけ焼きそば」といえば、ご存知、野菜や肉、魚介などの具沢山のとろとろ餡がパリッと焼かれた中華麺にかかっている麺料理。中国料理をベースに、いい意味でガラパゴス的に日本独自の進化をとげてきた料理の一つと言えるでしょう。

 筆者は町中華のメニュー写真を見るたびにこれが無性に食べたくなるのですが、誰しも「麺はこうで、餡はこんな感じで、具はこれが入っていてほしい」という理想のあんかけ焼きそばがあると思います。そしてそんな“アタリ”に出会えると、思わず小躍りしたくなる……そんな魅力を秘めた料理でもあります。

 その理想型とも言うべき「あんかけ焼きそば」を食べさせてくれるお店が、今回、ご紹介する東京・新宿三丁目にある『中華菜房 達磨』(以下、達磨)です。


新宿三丁目駅から徒歩1分ほどの場所に『達磨』はあります。入口は狭いですが、奥までテーブル席が70席もあるので、グループで行っても大丈夫

 デパートや複合商業施設が乱立し、移り変わりの激しい新宿のど真ん中にあって、この『達磨』は創業以来40年間、赤ちょうちんをぶらさげて気取りなく、お客さんをいつも優しく迎えてくれるアットホームな雰囲気で営業中です。

 メニューは麺類やご飯もの、一品料理まで多彩なので、大人数でも一人でも楽しめます。筆者が行くのは決まって昼。そしてお目当ては「広東風五目焼きそば」(1000円)です。これがこちらの“あんかけ焼きそば”のメニュー名です。というわけで、その魅力をご紹介していきましょう。

カリッ&もちもち麺の「あんかけ焼きそば」


「広東風五目やきそば」(1000円)

「広東風五目焼きそば」は、野菜と、イカなどの魚介類を炒めて中華スープや中華醤油で味付けし、片栗粉であんかけにしたものを太麺の焼きそばの上にのせた一品。

 さて、筆者の好みとしては「あんかけ焼きそば」の麺は太麺がよく、モチモチ感と焼き目のついたカリッとした食感が同居しているのが理想。その点、『達磨』の「広東風五目やきそば」は、まさしく太麺であり、モチモチ麺としっかり焼き目のついたカリカリ麺が共存している蒸し焼き麺。実に理想的です。


麺はまさに理想的!

 続いて、大事なことは餡の具材の塩梅です。肉や魚介、野菜類は大きめにカットしてあり、「ちょっと多いかも」と思うくらい豪快に入っていてテンションが上がります。さらに肉や海鮮はプリップリ、野菜はあくまでシャキシャキッとした食感であることも重要ですが、ここにおいても、『達磨』はパーフェクトです。


「広東風五目やきそば」の餡は、具材がどれも大きく、それぞれの食感もイキイキしています

 豚肉、イカは大きくてプリップリ。白菜、青梗菜、タケノコ、ニンジン、シイタケ、キクラゲの食感もシャキシャキ、プルプルです。おまけに、地味に重要なのが、ウズラの卵の有無。中華丼に限らず、これが入っていると全人類が幸福になりますが、これについても、しっかり叶えてくれます。


麺と餡がよく絡みます

 もちろん、全体の味わいも理想的です。中華スープと醤油の味のバランスがよく、旨味が強い。そしてその餡のとろみもしっかりあって麺によくからみます。一皿のボリュームはかなりあるのですが、食感の楽しさ、餡のさっぱりした旨味、絡み具合など、すべてが軽快。添えられたカラシと紅生姜も一緒に味わえば、余裕でペロリと食べられて、後には幸福な余韻だけが残ります。


ランチタイムは、麺類にプラス220円で半チャーハン&スープをつけられます[食楽web]

 というわけで、『達磨』の「広東風五目やきそば」は超理想的なんです。ちなみに、筆者はいつもランチタイムに行くのですが、この時間は、プラス220円で、半チャーハン&スープをつけることができるので、腹ペコの人はぜひ頼んでみてください。

(撮影・文◎土原亜子)

●SHOP INFO

店名:中華菜房 達磨

住:東京都新宿区新宿3-31-5 新宿ペガサス館1F
TEL:03-3352-3337
営:11:00〜23:00
休:無休