苦土石灰の使用量


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栽培したい植物によって適した土壌の酸度(pH)は異なります。まずは育てたい植物に適した酸度を調べましょう。その上で土壌改良が必要と判断された場合は、苦土石灰などを用いて酸度を調整します。1㎡あたりの土のpHを1.0上げる(アルカリ性に傾ける)目安は、消石灰なら80g、苦土石灰なら100g、有機石灰なら130gとされています。土1kgに対して1.5gの苦土石灰の使用が目安です。

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苦土石灰を使うときの注意点


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緩効性の苦土石灰は、施した後すぐに植え付けても根を傷める可能性は低い反面、酸度調整の効果が出るまでにしばらく時間が必要です。散布後にすぐ植えても土壌は酸性のままなので、植え付けの1〜2週間前には散布しておくとよいでしょう。

また、石灰を使う場合の注意点として、他の肥料や堆肥と同じタイミングで土に混ぜてはいけないということが挙げられます。その理由は、苦土石灰とチッ素分が化学反応し、有毒なアンモニアガスが発生するためです。堆肥の場合、苦土石灰の殺菌作用により、堆肥中の微生物が死んでしまう恐れがあります。そこで、先に苦土石灰を土に混ぜ、1~2週間後に肥料を混ぜ込むことで、それぞれの効果が表れるタイミングを合わせ、より効果的な作用が期待できます。

苦土石灰を必要以上に施して土壌がアルカリ性に傾きすぎると、微量要素が吸収できなくなり、植物生育に悪影響が出ます。また土が硬くなりやすいため、与えすぎないように注意し、規定量を混ぜ込むようにしましょう。