パニック障害が治ったきっかけ
その後、夫は私と結婚しました。結婚後は、発作が起きてもひとりではないという安心感からか、徐々に症状も良くなってきていました。しかしある日夫婦で買い物に行った後、バスで帰宅していた最中にあと数駅のところで発作が起きてしまいました。
夫は「バスを降りたい」と言いましたが、歩きたくない私はそれに激怒! 「発作が起きても死ぬわけじゃないし、今までも死んでない!」と言うと、苦しみながらも夫の発作が治まっていったのです。
夫はその後も「発作が起きても死なない」と思うと、不思議と発作が治まるようになったそう。そして発作よりも私が怒ることのほうが怖すぎて、この日を最後に夫がパニック発作を起こすことはなくなりました。
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まとめ
仕事の忙しさとストレスから、パニック障害を発症してしまった夫。発作が起こったときはとても苦しくて「このままどうにかなってしまうんじゃないか」と強い恐怖心があったそうです。そして「また起こるかもしれない」という不安から、行けない場所が増えていく日々……。若いころの夫がそんなにも苦しい思いをしていたのかと思うと、今でも胸が痛みます。
しかし今は、夫の中にある発作への不安は解消されました。パニック障害が改善したのはうれしいことですが、その理由が私の怒りとは……なんだか複雑な思いです。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/駒形依子先生(こまがた医院院長)
2007年東京女子医科大学卒業後、米沢市立病院、東京女子医科大学病院産婦人科、同院東洋医学研究所を経て、2018年1月こまがた医院開業。2021年9月より介護付有料老人ホームの嘱託医兼代表取締役専務に就任し現在に至る。著書に『子宮内膜症は自分で治せる(マキノ出版)』『子宮筋腫は自分で治せる(マキノ出版)』『膣の女子力(KADOKAWA)』『自律神経を逆手にとって子宮を元気にする本(PHP研究所)』がある。
マンガ/へそ
著者/大石 しおり
30代・ライター。ひと回り以上年上の夫の健康に気をつかいながら、娘を育てるママ。元看護師の経験を活かして、健康や夫婦生活について寄せられた体験談を執筆している。