下着メーカー・ワコールが公開した従業員向けの接客方針をめぐり、SNSを中心に波紋が広がっている。LGBTQなど性的少数者や障害者、高齢者などのさまざまな客が利用しやすい売り場づくりを目指すという内容だが、「性別にかかわらず利用できるフィッティングルームがある場合は、ご案内しましょう」という記載に異論が出ている。

「下着屋に男が入れるの?」

ワコールは2024年8月7日、先述の接客方針を公式サイトで公開。批判が出たのは下着売り場での従業員の接客方針の部分で、「性別にかかわらず、お客さまのご要望をお聞きしながら、商品選びのご相談に対応することが基本方針です」とある。また、性別にかかわらず利用できる試着室を案内するとも記されている。

この内容が10月12日に報じられ、SNS上で拡散。「試着室にカメラとか仕掛けられる可能性もある」「下着屋に男が入れるの?」「下着売り場に身体男性がいるのは怖い」「女性従業員を性被害の危険に晒す可能性がある」などの批判が相次いだ。

こうした批判をどう受け止めているのか。ワコールホールディングスは16日、「女性インナーウェア売場におけるフィッティングルームの利用やフィッティングルーム内での接客は、外見や会話内容から判断し、女性だと確認が取れたお客さまに限らせていただくことに従来から変更はございません」と、J-CASTニュースの取材に回答。元々公式サイト上にも記載していたとも説明した。

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性別にかかわらず使える試着室がある売り場もある

また、性別にかかわらず利用できる試着室がある売り場があるという。「状況に応じて他の売場のフィッティングルームが利用できる場合は、そちらにご案内いたします」としたうえで、多目的試着室や近隣の紳士・スポーツ売場などを挙げた。

同社は、「今後につきましても一人ひとりのお客さまに寄り添い、それぞれのお困りごとに合わせた柔軟な対応を心がけていきたいと考えています」との方針を示している。