プロ野球横浜ベイスターズ、日本ハムでプレーした野球解説者の高木豊氏(65)が2024年10月17日にユーチューブを更新し、同日に東京ドームで行われたクライマックスシリーズ(CS)ファイナルステージ、巨人対DeNA戦を分析した。

オースティンの一発が決勝点に

試合はDeNAが5回に森敬斗内野手(22)のタイムリーで先制した。

巨人は6回に2死2塁から主砲・岡本和真内野手(28)がセンター前にタイムリーを放ち1-1の同点に。ところが直後の7回に4番タイラー・オースティン内野手(33)の一発が飛び出し、DeNAが逆転に成功した。

DeNAは先発・大貫晋一(30)から坂本裕哉(27)、伊勢大夢(26)、森原康平(32)のリレーで巨人打線を5安打1失点に抑え2-1で勝利。巨人はエース菅野智之(35)を先発のマウンドに送ったが連敗。これで対戦成績はDeNAの2勝1敗(巨人の1勝はアドバンテージ)となった。

高木氏が注目したのは、DeNAが同点に追いつかれた直後の7回の攻撃だ。

この回先頭のオースティンは、2ボール1ストライクからの4球目を右中間スタンドに運んだ。巨人・小林誠司捕手(35)はミットを内角寄りに構えたが、菅野が投じた球は外角高めに。これをオースティンが逃さなかった。

結局、この一発が決勝点となり、巨人にとって痛恨の本塁打だった。

高木氏はオースティンの本塁打シーンを、次のように解説した。

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「流れが巨人に傾いたと思った矢先に…」

「流れが巨人に傾いたと思った矢先の7回表。2ボール1ストライクからオースティンが外高めの真っすぐをセンターの右にホームラン。すぐに勝ち越してくれた。これはバッテリーの考えは間違っていなかったと思う。バッテリーというか、小林(誠司)の考えは。小林はインサイドに構えていた。それが逆球になった。だからホームランを打つことができた」

ファイナルステージ初戦は、巨人先発・戸郷翔征(24)が好投するも、4回に佐野恵太外野手(29)にソロ本塁打を浴びた。これが決勝点となり、チームは0-2で黒星。初戦の戸郷に続き、第2戦もエースが一発に泣いた。

高木氏は「菅野も打たれた後の表情」と切り出し、こう続けた。

「『これは俺が投げミスした。当然だなというふうな』。やっぱりエースだな。納得している表情をみせていた。これは痛い1点だった。同点に追いついだだけに、流れは巨人にあっただけに、この1球の間違いを4番に犯した。それをきっちり決めたオースティンの素晴らしさ。首位打者を取っただけある」

ファイナルステージ2連敗で苦しい状況に追い込まれた巨人。打線が沈黙する現状を踏まえ、高木氏は「長野(久義)を使ってみたり、ちょっとベテランの力がいるかな。経験値の高い人の力がいるのかなというのを感じる」と提言した。

第3戦の先発は巨人がフォスター・グリフィン(29)。3連勝を狙うDeNAは吉野光樹(26)が先発のマウンドに上がる。