衆院解散に伴う総選挙への投票を呼びかける投稿に添付した写真が波紋を広げている自民党の今井絵理子参院議員が、選挙期間にもかかわらず沈黙に近い状態を続けている。わずかに更新した内容も、24時間で消えるインスタグラムの「ストーリーズ」での投稿だ。

「相変わらず芸能人気質が抜けてない」「フランス視察の成果報告は?」

今井氏は2024年10月9日、「第214回臨時国会が閉会しました。本日、衆議院が解散し10月15日公示、27日投開票の総選挙が行われます。皆さんの一票が未来をつくります」と衆院選への投票を呼びかけるX投稿を行った。

現役議員が投票を呼びかけるのはめずらしいことではないが、今井氏の投稿には2400件を超えるコメントが寄せられ、その大多数が批判を含むものだった。添えられた2枚の写真が反感を買ったものとみられる。

写真はいずれも国会内と思しき屋内で撮影されたもので、1枚目は壁に自民党議員の集合写真が飾られた洋風の建物で窓辺に腰を預け、ほほえみながら窓の外を見つめる今井氏の姿を写したもの。2枚目は、笑顔で窓の外に視線を向ける今井氏を斜め前方から撮影したバストショットだった。

今井氏は4人組ダンス&ボーカルグループ「SPEED」のメンバーであることから、「相変わらず芸能人気質が抜けてない人だなぁ?」「いつまでもアイドル風情が過ぎる」などとする批判が向けられた格好だ。

23年7月に当時自民党女性局の局長だった松川るい参院議員がエッフェル塔の前で決めポーズをした写真をSNSに投稿し、批判を浴びたが、今井氏もこのフランス研修に同行していた。研修から1年が経過しても進捗の報告がないとして、24年10月9日の投稿にも「フランス視察の成果報告は?」などとする質問が寄せられている。

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ストーリーズで一般的な投票呼びかけ、自民党応援は含まれず

15日に公示、27日投開票となった今回の衆院選。議員らにとっては絶好のアピールチャンスだが、公示から丸3日が経った18日も、今井氏はXでの投稿を行っていない。衆院選候補者への応援演説についての情報も、18日14時時点で確認できない。

インスタグラムでは12日までに、「若手経営者応援」として、全国の写真館経営者による「PGC」の創立50周年記念式典に出席したことを伝えた今井氏。この投稿にも批判の声が寄せられ、その後はフィード(メイン)投稿は行っていない。

17日にはストーリーズで「選挙は自分の一票を通じて、社会がどのような方向に進むべきかを示すことができ、皆さんの意思が反映される仕組みとなっています。自分や家族、そして未来の世代にどのような社会を創っていきたいか、私たちの生活や未来に直接関わるものです。一票の価値を理解し、責任を持って投票することが、より良い社会を作る第一歩です」とつづった。

ここではハッシュタグで「#選挙へいこう」と呼びかけているものの、自身をめぐる炎上については触れていない。自民党や自民党候補を応援する内容も含まれていない。