手術で回復!

転院先の泌尿器科がある病院にも、母が付き添いで向かいました。転院後、まずは手術のために、より詳しい検査をすることに。内視鏡による手術をすると医師から告げられました。この手術は、カメラを尿道から入れ、肥大した前立腺を切除するという方法。手術は2~3時間で終わり、入院も1週間程度と説明があったそうです。

数日後に手術の予約をして、父と母は帰宅。手術前の検査で悪性のがんなどの病気も見つからず、母を含め家族一同ホッとひと安心。母が父に「今回は、手術で治るからいいけど、今度何かあったらすぐに病院を受診するように!」とひと言。母のきつい口調に父は、「いつもの腰痛がちょっとひどくなっただけだと思ったんだけど、大変なことになっちゃったね……」と、自分の行動を反省している様子でした。

その後、内視鏡による手術が無事に終了し、父は1週間程度で退院。退院後も数日は安静にとのことでしたが、数日たつと病気になる前のような元気な父に戻りました。

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まとめ

ただの腰痛だと思っていたので、前立腺肥大症の診断には驚きました。腰には関係なさそうな前立腺の病気が腰痛を引き起こすなんて。父はこの病気以降、病院を定期的に受診し、お酒を控え、健康的な生活を心掛けるように。父は現在も畑仕事を楽しみながら元気に生活しています。

父のこの病気をきっかけに、私自身も自分で病気を決めつけないことが大事だと気付きました。自分の体に異変を感じたら、きちんと医療機関を受診することが大切だと思った一件でした。

※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。

監修/窪田徹矢先生(くぼたクリニック松戸五香院長)
獨協医科大学医学部卒業。千葉医療センター、成田赤十字病院で研修を積み、国保松戸市立病院泌尿器科に勤務。その後千葉西総合病院泌尿器科にて医長、部長を歴任。2017年、くぼたクリニック松戸五香を開院。2024年に新鎌ケ谷くぼた皮膚科泌尿器科を開院、日本泌尿器科学会専門医・指導医。専門は泌尿器科および皮膚のトラブル、生活習慣病を含めた内科まで幅広く診察。メディア出演も多数あり、医者YouTuberとしての情報発信もおこなっている。著書に『EDかも!?と思ったら読む本』(自由国民社)がある。

【窪田先生からのアドバイス】
前立腺肥大症の主な症状として、通常は腰痛は含まれません。一般的には、前立腺肥大症により尿道を圧迫することで頻尿、尿意切迫感、排尿困難、残尿感、そしてこれらの排尿障害によって膀胱がパンパンに膨らむことで下腹部痛を引き起こすことがあります。
前立腺肥大症が直接的に腰痛を引き起こすことはまれですが、頻尿や排尿困難などの排尿障害により骨盤底筋群の神経や筋肉に影響を与えて腰の不快感や痛みにつながることがあります。
排尿障害と腰痛の症状がある場合は、尿路感染症、腎盂腎炎、前立腺がんなど別の疾患の可能性もあるため、泌尿器科を受診しましょう。

イラスト/sawawa

※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)

著者/岩本 なみえ
30代女性・ライター。2020年生まれ、2021年生まれ、2023年生まれのパワフル3兄妹を育てるママ。 休日は、子どもたちと外遊びに明け暮れている。