ホルモン変化が引き起こす具体的な体型変化



40歳前後は体型変化に関わってくるホルモンがガクンと減少する時期。どれ1つをとっても体型変化が起こる可能性があるのに、複数の要因が関わってくることでさまざまな部位の体型変化に影響をもたらします。

■ウエストラインの消失
内臓脂肪、皮下脂肪のどちらも蓄積しやすい部位で、腰のくびれがなくなって寸胴体型になりやすい。
■おなか周りの脂肪蓄積
内臓が集中しているために、内臓脂肪の蓄積が多い部位。腹筋の衰えも影響し、ぽっこりおなかになりやすい。
■二の腕のたるみ
皮下脂肪がつきやすく、同時に筋肉量が減って柔らかくたるみやすい。ネックラインも同様。
■ヒップラインの変化など
ヒップには大きな筋肉がついており、筋肉量の減少と脂肪の増加により垂れてきたり、太ももとの境目があやふやになってきたりする。

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ホルモン変化に伴う代謝の変化



エストロゲンというホルモンは、悪玉コレステロールを下げる役割も持っています。加齢とともにエストロゲンが減ってくると、悪玉コレステロールが増加してしまうのです。コレステロールとは「脂質」のこと。エストロゲンは脂質の利用率も上げてくれていたのですが、これが減ることで結果悪玉のコレステロールが増えてしまい、体型変化のみでなく、心筋梗塞などの心血管疾患のリスクにもつながります。

さらにエストロゲンはインスリンの感受性に影響しているので、分泌量の低下によって血糖値が上がりやすくなるのです。 肝臓での浸透性が低下するので、血糖維持に関係し、糖質代謝にも影響が出てくるわけです。

エストロゲンというホルモンの減少は、コレステロールや血糖値にも大きく影響しているので、心臓の血管が狭くなる心血管障害のリスクが上がり、加えて骨粗しょう症などのリスクも上昇させてしまいます。さらに、うつなど気分の変動が出てしまうのです。

「見えないホルモン変化」とはいえ、40歳前後で中年太りといった感じの体型変化が現れたら、さまざまな疾患のリスクへのサインであると捉えるといいかもしれません。