AKB48の山内瑞葵(みずき)さん(23)が初の写真集「好きになる予感」(KADOKAWA)を2024年10月11日に出版した。10月23日には重版も発表されている。

山内さんは、グループのシングル表題曲のセンターポジションに立ったこともある中心メンバーのひとりで、「正統派」「王道」のアイドルだと受け止める人も多い。その山内さんが、初水着やランジェリー、黒ガーターなど刺激的なカットにも挑戦。ファンの間では驚きの声が広がった。新たな挑戦を通じて活躍の場を広げる山内さんは、今のグループを広く知ってもらうために「先頭に立っていきたい」と、改めてセンターへの意欲を見せていた。(聞き手・構成:J-CASTニュース編集委員 兼 副編集長 工藤博司)

ファンクラブイベントで「写真集出さないの?」の声

―― 「正統派」「透明感がすごい」みたいなこと、飽きるほど言われるでしょう?

山内: そうですね……なのかな?いやいや、全然そんなことないですよ?(笑)

―― 少なくともファンの皆さんはそういうイメージを持っているので、写真集発売を聞いて驚いた人も多かったようです。山内さんにとって写真集は念願だったのですか。

山内: AKB48にいるうちに、かなえたい夢のひとつでした。ただ、写真集となると水着やランジェリーがあると思うのですが、これまでグラビアを全くやってこなかったので、「本当に私にできるのかな」「やるとしても、どういうタイミングがいいんだろう」という思いがありました。でも、2024年に入ってから、ファンクラブイベントで「写真集出さないの?」といった声をいただき、自分でも意識するようになりました。そんな中でKADOKAWAさんからお声がけいただきました。

―― そういう声が「大人」に届いて実現した、という感じですね。

山内: そうなんですかね~?

KADOKAWA編集者: 僕は、山内さんが舞台「フラガール-dance for smile-」に出演した4年ぐらい前から出したいと思ってました。(笑)

山内: このタイミングで実現できて本当に良かったです。

―― 撮影は、タイ・プーケットで行われたと聞きました。どういった経緯ですか。

KADOKAWA編集者: KADOKAWAが「ずっきー(編注:山内さんのニックネーム)に似合う」と決めました。AKB48メンバーでは、プーケットで写真集の撮影をしたメンバーは誰もいませんでしたので……。

山内: 選んでいただきました。うれしいですね、初めてなので。

―― 一番の繁華街として知られるパトンビーチや、ポルトガル様式の建築物でノスタルジックな雰囲気が漂うオールドタウンで撮影したと聞きました。

山内: 町並みがきれいだったので、赤い衣装で外を歩いて撮った写真がカラフルに仕上がりました。プールでも撮影しましたが、水もめちゃくちゃきれいで、青色が映える写真になりました。ホテルは2か所お借りして、お部屋やベランダで撮ったりしました。

―― 山内さんが「お布団に包まる」「彼シャツ系」「彼女感」「ビタミン元気いっぱい」「食べ歩き」「夏ワンピ」「チュールドレス」「バチバチ系韓国アイドル風キラキラ」「泡風呂」といった撮影テーマを12個も提案して、それに合わせて衣装を選んだそうですね。

山内: やはり初めてなので、王道なテーマも入れつつ、自分にしかできないようなカットも入れたいと考えていました。一番珍しいのが「バチバチ系韓国アイドル風キラキラ」ですね!これを提案したところ、スタイリストさんがジャラジャラのアクセサリーをつけてくださったり、メイクも濃くしてくださったり……。洋服の「キラキラ」の部分も、衣装さんが手作りでつけてくださいました。すごく愛のこもった衣装です。

―― お気に入りのカットとして「おひげ」の写真を挙げていました。

山内: 撮影している中で、おふざけっぽくして、自分でちょっと髪の毛をひげ風にして、楽しく自然体に笑っている姿を撮影していただいたので、入れてみました。

―― 拝見していると、笑顔が非常に多い写真集だという印象です。そういったコンセプト、狙いはあったのでしょうか。

山内: はい、写真集出版が決まった時から、笑顔は多めがいいなと決めていました。ファンの方が、私の笑顔をきっかけに好きになったと言ってくださったり、笑顔をとにかく褒めていただくことが多くて……。写真集にしては珍しいですが、笑顔のカットをたくさん詰めてもらいました。

―― タイトルは「好きになる予感」ですね。笑顔を好きになってしまう……、という文脈なのでしょうか。総合プロデューサーの秋元康氏が決めたと聞きましたが、どうでしょうか。

山内: 秋元先生が送ってくださったタイトルで、いくつか候補がありました。どれも「好き」というワードが結構多く入っていて、すごく迷いました。「好きになる予感」の「予感」という、今後を思わせるような言葉がファースト写真集にぴったりだと思いました。それと、今はファンではない方でも、この写真集を見ていただいて完全に好きになってもらいたいな……といった、いろいろな思いを込めました。

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水着撮影で緊張は「正直、しませんでした」



「おひげ」のカットがお気に入りだという

―― 最初にも話題が出ましたが、水着やランジェリーに初挑戦でした。「王道」「正統派」といわれる中で、ファンの皆さんからは驚きをもって受け止められたわけですが、どのような経緯で実現したのでしょうか。「どうですか?」と言われて挑戦してみよう、となった感じでしょうか。逆に、もともと、やってみたかったのでしょうか、

山内: グラビアをやってきたメンバーではないので、この写真集が決まるまでは一生縁のないものだと思っていました。やはり写真集となると水着やランジェリーがあったりするし、今までやってこなかった分、不安ももちろんあったのですが、たくさんフィッティング(試着)を重ねたり、「自分がやりたくなかったら大丈夫だよ」と、すごく寄り添ってくださった上で、いろいろ決めてくださったので、少しずつ自分も挑戦してみようという気持ちになって、今回やることを決めました。

―― いざ、やってみたら緊張しましたか。

山内: 正直、しませんでした。リラックスして本当に自然体に撮影できました。

―― 最後の方のカットでは、やはり笑顔が見えますね。

山内: K-POPの衣装だけクールな表情が多く、唯一笑っているカットがないのですが、その他は全部笑顔が入っています。

―― ロケの様子をもう少し聞かせてください。8月28日のSHOWROOM配信では「写真集をきっかけに、私、山内瑞葵は晴れ女になりました!雨女卒業します!」と話していました。ロケはいつ頃でしたか。

山内: 7月初旬でした。

―― プーケットの雨季は5~10月なので、雨季のロケだったわけですね。

山内: そうなんです。空港に着いて「明日の撮影、天気どうかな?」と調べたら降水確率100%で、撮影前日は本当に不安でした。これまで私は雨女として生きてきたので、「大切な日だけど、これは降るかな……?」と思っていました。いざ当日を迎えたら全然雨が降る感じもなく、外で撮影できたのですが、終わって移動しましょう、となって車で移動を始めてから雨がザーッと……。

―― それは強運ですね!

山内: 本当に良かったです!