2024年10月27日投開票の衆院選。各候補者はXを活用した「アピール」で投票の呼び掛けを続ける。

そうしたなか、自民党の小泉進次郎氏(43)は連日、選挙対策委員長として全国を行脚。15日の衆院選公示以後、Xでもその様子を伝えてきた。だが、「食事」「食べ物」の話題が目に付く。

選挙中の食事は「数少ない楽しみです」と小泉氏

15日以降のX投稿で、食事や食べ物の話題をピックアップしていくと、15日は「大阪を移動中」という文章とともに、動画で「今日のお昼は車中のモスバーガーです」と言いながら、包み紙をはがし、食べるシーンを紹介。16日は「お昼は滋賀県名物の『サラダパン』」と、名物のパンを頬張った。

17日は「今日のお昼」と動画つきで投稿。「今日は車中でお弁当です。選挙中はご飯はまともに食べれないけど。このお弁当、楽しみだね。選挙中の数少ない楽しみです」と笑顔を見せつつ、箸を動かした。

18日は「食べ物」の投稿だけで5回。「今日のお昼。選挙中は野菜が不足気味…」、「掛川の小粒干し芋。食べやすい!」、「ピンクのクラウンモナカ。よく出来ています!」、「愛知県津島の銘菓『くつわ』をいただきました」、「『あかだ』も試食」という具合だ。食べながらちょっとした「食レポ」も添えている。

まだ続く。22日は、党職員が用意してくれたという、横浜スタジアムで販売されている「みかん氷風味あられ」を味わった。22日は「栃木といえば…」ということで、栃木名物「レモン牛乳」と「イチゴ牛乳」のキャンディを写真で紹介。

24日は「青森県のご当地パン、イギリストーストに初チャレンジ」。さらに同日、山形の豚丼弁当を「ネギとの相性がサイコーです」と取り上げ、「元気出る」と動画の中でコメントした。26日は「選挙応援最終日のお昼は、ハンバーグ」。動画では「最後頑張ろう」と言って頬張り、英気を養えた。

(広告の後にも続きます)

「自民党女性局のフランス海外研修自慢と同じではないか?」

こうした「食事」「食べ物」の話題が多い小泉氏のX投稿に反応したのが、立憲民主党の小沢一郎氏。小沢氏は26日16時前、小泉氏のX投稿を引用するかたちで、「やはり、今日もお弁当」と切り出し、こう皮肉った。

「いい加減、政治的政策的な発信もされた方が良い。自民党選対委員長が、毎日、食事の動画と演説会の告知だけでは、今回の選挙を通じて自民党が何を訴え、今後何をしたいのか、さっぱり分からない」

小沢氏はさらに18時半ごろにもこの話題で投稿 。小泉氏のX投稿について「移動、食事、告知だけ。随分と能天気なイメージを受ける。選挙情勢は、そんなに余裕があるのだろうか」とちくり。

続けて、「一連の自民党選対本部のずさんな対応で追い詰められ、食事も喉を通らない候補も少なくないような状況下で、彼らが選対委員長の呑気な発信を見て、どう感じるだろうか。何かが決定的にずれている」と皮肉った。

そのうえで、19時18分の投稿でも「動画を見ると、そこそこ高い弁当ばかり。日々食べる物にも事欠く方々が多い中、自らの貧困対策や物価高対策を語る訳でもなく、ひたすら高級弁当を食べる姿を見せ続け、果たして国民はどう思うか」と批判した。そして、こう締めくくった。

「これでは、以前の自民党女性局のフランス海外研修自慢と同じではないか?感覚がずれていないか?」