2024年10月27日に投開票された衆院選の選挙特番で、いわゆる自民党の「裏金議員」に対し、「裏金マーク」をつける演出が複数メディアで見られた。

メディアが煽っている?

自民党派閥の政治資金パーティーをめぐる裏金事件を受け、非公認とされた下村博文氏や高木毅氏、そして公認は受けるも涙ながらの訴えに批判が集中した丸川珠代氏らが落選となった。

こうした民放各局の選挙特番で使われた「裏金マーク」が議論の的となっている。

候補者の名前などの近くに、「ウラ金」と書かれたアイコンや、丸で囲まれた大きな「裏」の文字、札束のイラストと「不記載」の文字などが表示されていたもので、いずれの局でも自民党の裏金問題に関連した候補者に付けられていた。

Xでは注目され、なかには「メディアがめちゃくちゃ煽ってる」といった声もあった。

選挙特番「Live選挙サンデー 超速報SP 」(フジテレビ系)にゲスト出演した元広島県安芸高田市長の石丸伸二氏も、生放送でこうした演出に苦言を呈した。

石丸氏が「今日8時からこの選挙特番、各局見てたんですけど、ひどい! 」と切り込むと、司会の宮根誠司さんは「何、また(メディアに)喧嘩売るの?」。石丸氏は「テレビの『加工の仕方』がちょっと茶化しすぎだなと。個人的には思いました」と理由を説明した。

「真剣にやって我々の代表を選ぶんですよ? それを、もうちょっと敬意を払った方がいいんじゃないかな、とは思っています」

宮根さんが「マスコミの放送の仕方悪いんだ、って言われたら我々も腹立ちますよ、正直」と反論すると、石丸氏は「あのね、追求すべきところはバンバン報じていただいていいんですけども。過剰な演出はあんまりなくていいんじゃないかなと」とした。

なおも「若年層に向けた演出だ」などと食い下がる宮根さんに、「そこなんですよ。若い人向けのエンタメが、本当に若い人に刺さってるかなって言ったら(違うのでは)。本質をつくものを求めてるとしたら、ちょっと上滑ってるんじゃないかなという気はします」と演出に物申した。