2024年10月27日に投開票された衆院選をめぐり、その前日に元広島県安芸高田市長の石丸伸二氏が、国民民主党の選挙カーに登壇し演説を行ったことについて、波紋が広がっている。
「石丸さんがですね、個人の考えで来て、マイク持ってくださったと」
石丸氏は衆院選前日の26日夜、東京都内で国民民主党の選挙カーに登壇した。選挙カーでは、「国民民主党の応援ではなく、大事なメッセージをお届けします」とし、「皆さんの力で、この国を動かしてみせてください。皆さんに期待します」と投票を呼びかけた。
石丸氏について、国民民主党の榛葉賀津也幹事長は、TBS系選挙特番で「昨日の東京駅の演説では、石丸さんが来たということですけれども。これはどういう経緯だったんですか」との生質問に「あれは石丸さんがですね、個人の考えで来て、マイク持ってくださったという風に聞いてます」と回答した。
「我々からは頼んでませんし、石丸さんがやっぱり『政治を変えたい』と。この国の政治を、党は関係なく投票率上げて、政治を変えたいという思いでマイク持ったんだろうと思います」
石丸氏について「これからの日本の政治を変えていくために、切磋琢磨する相手だと思ってますので。その点については感謝したいと思います」とした。
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玉木代表「感謝の気持ちもお伝えできれば」
石丸氏は榛葉幹事長のコメントに対し、Xで「様子を見に寄った所、渡部恵子議員(※編注:東京都中央区議)から『ぜひ話して下さい』と頼まれました。一度は断りましたが、再び声を掛けられたので『玉木代表が来るまでなら少し』と受けたのが実際の経緯です」と反論した。
その上で、「投票日を過ぎたので言っておきます。一個人に批判の肩代わりをさせんな」と苦言を呈した。
石丸氏の反論を受け、国民民主党の玉木雄一郎代表は「渡部区議にも確認しましたが、石丸さんが応援演説に来てくれたと思い込んでいて、お声かけしたそうです」と当時の様子を明かし、「いずれにしても、こちらから登壇をお願いしたことは事実です。お力をお借りしたにも関わらず、石丸さんに説明までさせて申し訳ありません」と謝罪した。
石丸氏に対し、「改めて直接お会いした場できちんとお詫びさせていただければと思いますが、この選挙戦、石丸さんとの対談や、石丸さんの手法を研究したことで注目してもらえたと思います。感謝の気持ちもお伝えできればと思っています」と感謝の念もつづっている。