プロ野球のシーズンで最も優れた先発完投型の投手に贈られる「沢村賞」選考委員会が2024年10月28日、都内のホテルで行われ、19年以来5年ぶりの「該当者なし」に決まった。

最終的に巨人・戸郷とソフトバンク有原に絞られ

スポーツ紙の報道によると、巨人・菅野智之投手(35)、日本ハム伊藤大海投手(27)、ソフトバンク有原航平投手(32)、巨人・戸郷翔征投手(24)、DeNA東克樹投手(28)らが候補に挙がり、最終的に戸郷と有原に絞られたという。

今年は、候補に挙がった選手が選考基準をクリアした項目数が少なかったこともあり、選出を見送ったという。

沢村賞の選考基準は7項目あり、次のように定められている。

25以上の登板数、10以上の完投試合数、15勝以上の勝利数、6割以上の勝率、200イニング以上の投球回数150以上の奪三振数、2.50以下の防御率。

今年の選考委員は、堀内恒夫委員長(76)、平松政次氏(77)、山田久志氏(76)、工藤公康氏(61)、斎藤雅樹氏(59)が務めた。

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「沢村賞は変える必要ないだろう」

インターネット上では、5年ぶりの「該当者なし」に、賛否の声が上がった。

Xでは「毎年ポンポン無理に出すより、圧倒的な成績で受賞の方が価値があって良いと思うけどな」「基準を下げたくないというのには同感」「沢村賞は変える必要ないだろう」「基準の見直しは必要ですが、大きく変える事もないのでは?」「MVPやベストナインと違って毎年あげなきゃいけないものではないのでそれでいいでしょ」などと「肯定」する声の他に、次のような「否定的」なコメントも。

「時代に沿わない賞をいつまでも残しておく必要があるのか」「沢村賞自体が現代の投手分業制時代に合ってない」「沢村賞は現代野球に合わせて選考基準が全くアップデートされて無い感じなのね」「沢村賞廃止してシーズン最も優れた成績の先発投手の賞作れば?」「沢村賞を続けるのならば、評価基準を変えなければならないでしょう」

近年、投手の分業化が進み、沢村賞の選出が厳しくなる中、大リーグのロサンゼルス・ドジャースに所属する山本由伸投手(26)は、オリックス時代の21年から3年連続で沢村賞を受賞した。