ひと言相談してほしかった…
「え! もう申し込んだの? 支払いも済ませて!?」私は先ほどよりもさらに空いた口がふさがらず、あんぐり。父は思い立ってすぐ樹木葬をしてくれるお寺の資料を取り寄せ、申し込みを終えたようなのです。どんなお寺か、内容や料金など私たちには何も知らせず、一緒に樹木葬に入る長男にすら、申し込んだ後に報告したよう。
私は「お父さんたちの気持ちは尊重したいけど、少しくらい事前に相談があってもよかったんじゃない?」と言いましたが、父は「お父さんたちのことはおまえたちには関係ない。相談する必要もない」ときっぱり。「でも、お兄ちゃんの気持ちは確認してから決めたの?」と聞いても「それがいいに決まっている」と有無を言わさぬ口調でした。
ひと言も相談なく大事な決断をしてしまった父……。「お墓の管理が大変かどうかは、お父さんたちが決めることじゃない。樹木葬にしたいなら、反対はしなかったと思うけど、それでも初めに相談してほしかった」とだけは私から伝えましたが、話が平行線になりそうだったので、その日はひとまず実家を後にすることに。
その後、契約のクーリングオフ期間内に再度家族会議を開催。兄にもオンライン通話で参加してもらいました。しかし、兄も「そこまで話が進んでいるのなら……」と言っており、結局父に押し切られる形で話は終わったのでした。
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まとめ
両親が、子どもや残される人のためを思って終活していることに、反対はありません。でも、お墓のような私たちが今後関わるようなことについては、ひと言あってほしかったと思わずにはいられません……。近くに住んでいるのに、どうして大事な話をしてくれなかったのだろう、といまだに悲しい気持ちになりますが、それも後の祭り。ここは自分が気持ちを整理すべきだと考えています。私が年を取って同じような場面に出くわしたときは、子どもの意見をきちんと聞こうと思った出来事でした。
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
イラスト/サトウユカ
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年9月)
著者/福代 ことは
40代ライター。夫が単身赴任中のため、2011年、2015年、2020年生まれの3人の子どもを1人で育児するワンオペママ。コーヒーとスイーツが大好物。1人の時間を見つけてはカフェ通いしてストレス発散している。