20代後半のころ、生理痛がひどくて鎮痛剤も効かず、痛みが増す一方だったため、婦人科を受診しました。診断結果は「子宮内膜症とチョコレート嚢胞(のうほう)」。ホルモン療法もしましたが、最終的には開腹手術をしてチョコレート嚢胞を摘出。おかげで30代はひどい生理痛もなく、2人の子どもに恵まれました。ところが40代で生理前後の頭痛が始まり、生理痛が復活。「落ち着いていた子宮内膜症の症状が悪化?」と気持ちが沈みました。婦人科を受診してわかった原因は。

体調を記録しておくと診察がスムーズ



生理痛が復活してから、しばらくは生理が来るたびに鎮痛剤で対処していました。しかし、3~4カ月おきに鎮痛剤も効かないくらいひどい痛みに襲われたり、出血が10日以上続いたり、生理が終わっても腹痛が治らなかったりと、明らかに生理前後の体調が異常でした。そして、「子宮内膜症の症状が悪化した?」と不安な気持ちで婦人科へ行きました。

婦人科を受診する際、以前通院していた医師からもらった「毎朝の検温と体調を記録しておくと良いよ」というアドバイスを思い出し、手帳に生理の周期や痛みがひどかった日などをメモしてから行きました。そのかいあって自分の体の状況をしっかり伝えることができ、診察はスムーズに進みました。

内診の結果は「子宮腺筋症(しきゅうせんきんしょう)、骨盤子宮内膜症」。私は子宮内膜症の症状が悪化した事実にショックを受けました。また、初めて耳にする子宮腺筋症という名前にも戸惑いを覚えました。

子宮腺筋症とはどんな病気なのかを医師に聞いてみると、子宮内膜に似た組織が子宮の筋肉内に生じてしまう病気とのことでした。もともと子宮内膜症は、本来月経となる子宮内膜が子宮の内腔ではない場所にできてしまう状態。卵巣にできれば行き場のない子宮内膜がたまってチョコレート嚢胞になり、子宮の筋層内にできれば筋肉が厚くなって子宮腺筋症となるそうです。結果、経血量が増え、生理痛がひどくなるということでした。

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超低用量ピル「ヤーズ」の作用と副作用

受診した当時、私は間もなく40代後半。近々更年期を迎えるかもしれないということが頭をかすめ、そんな私に合った治療方法があるのか内心不安でした。

医師から勧められたのは、超低用量のピル「ヤーズ」の服用。それまで、ピルは若い人に処方される薬だと思っていた私は、ピルと言われて最初は戸惑いましたが、ピルを服用することで排卵を抑えるため、月経量が減少し生理痛も軽くなるのだと聞き、納得しました。

また、ホルモンのバランスを一定にするので、生理前のイライラなどの不調を改善することも期待できるそうです。副作用としては、吐き気、めまい、頭痛、不正出血などがあり、また重篤なものには血栓症を発症する危険があるので注意が必要とのこと。

特に40代は慎重に考える必要があるようで、喫煙歴や今までかかったことのある病気によってはピルの服用ができない人もいるそうです。ピル以外にもホルモン剤の選択肢はあるようですが、私の場合、喫煙者ではないこと、適度な運動をしていることを考慮してくださって、服用OKとなりました。