2025年春夏パリコレクションが9月22日から10月1日まで開催されました。ファッションショーやプレゼンテーション、イベントなど盛りだくさん。ファッションのことだけでなく、街で見かけた気になること、パリらしいものなどをお伝えします。今回はDAY 6。
パワフルな「ジュンヤ ワタナベ」
パリコレ期間中の土曜日といえば、コム・デ・ギャルソンデー。日本のコム・デ・ギャルソン傘下のブランドが3つ登場し、パリコレらしさが感じられ、エネルギッシュな一日となります。
朝いちばんはいつも「ジュンヤ ワタナベ」。コレクションノートに記された渡辺淳弥の言葉によれば、「日常にアブノーマルな服も必要だと感じます。それらは日常のモダンな材料をアップサイクルすることと造形的なテクニックで作られています」。よく見ると「DEGNER」の文字が目立つところについた服も。京都の老舗バイク用品メーカー「DEGNER」の素材をアップサイクルしているよう。「日常のモダンな材料」とは、工事現場やバイクなどで使われる機能的で丈夫な材料のことだったようです。
シルバーがメインカラーで、いつもどこかロックな感じのジュンヤワタナベの服は確かにアブノーマルであり、美しかった。
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黒を引き立たせる赤「ノワール ケイ ニノミヤ」
「ノワール ケイ ニノミヤ」も毎回何が出てくるか、とても期待してしまうブランド。ほかのどこにもない、考えようもない服を出してくるからです。
今回のコレクションノートによれば、「DARK ROSE 」がキーワードらしい。「そのイメージやメッセージなどをコレクションで表現。赤をアクセントに黒を引き立たせ、ミステリアスでロマンティックなシェープ、素材を探求しました」とありました。
短い黒のジャケットをたくさんのサスペンダーのクリップエンドでつないだボトムス。その間から見える赤もあれば、真っ赤なドレスや、暗い赤のバラに覆われたドレスも。常識的な「服」というものから解き放たれた「ノワール ケイ ニノミヤ」の服を見ると、人間の創造力に限りはないと、いつも思ってしまいます。