食楽web
●大阪・谷町六丁目で20年以上愛され続ける海鮮居酒屋『谷町一味禅』。お客さんの声から誕生した「よくばり丼」とは?
梅田や心斎橋、天王寺といった大阪の主要都市から、地下鉄で10分もかからず行ける「谷町一味禅」。緑豊かな”難波宮跡公園”や昔ながらの町家が残る”空堀商店街”にも近い、落ち着いた雰囲気の街です。
駅周辺には、地元民に愛される安くて旨い店が立ち並んでいます。2001年創業の『谷町一味禅』は、コスパの良さとこだわりの天ぷらが有名な海鮮居酒屋。口コミで広がった評判からメディアで取り上げられるようになり、今では連日満席の人気店になりました。
全国丼連盟が主催する「全国丼グランプリ・天丼部門」で2度も金賞に選ばれている丼があると知り、さっそく食べに行ってみました!
天ぷらと海鮮が一度に味わえる! 看板メニュー「よくばり丼」
谷町六丁目駅から徒歩2分
混雑を避けようと平日の13時半頃に訪れましたが、店内はほぼ満席。近くで働くビジネスマンたちが、丼に夢中になっています。席についてからも途切れることなくお客さんが訪れ、これはおいしいに違いない! と期待に胸が膨らみます。
種類豊富なランチメニュー
約30種類あるメニューの中で特に目を引くのが、2023年に金賞を受賞した「よくばり丼」。「天丼にするか海鮮丼にするかでいつも迷うんだよね~、両方のっけてくれない?」というお客さんの声をヒントに生まれた一品です。今ではランチの人気ランキングトップ3になっているそう。
1400円
熟練の手つきで料理を作る店員さんたちを眺めているうちに、大きな器が運ばれてきました。天ぷらとお刺身の下にはご飯がびっしり。ご飯の量は小盛り、並盛り、大盛り(+100円)から選べますが、よっぽどたくさん食べる人でなければ並で十分なボリュームです。
天ぷらは海老2尾に、ちくわ、季節の野菜。この日はれんこん、ピーマン、なすが添えられていました。まずは、王道の海老天から食べてみましょう。
立派な海老天が2尾も
衣はサクサクで海老はぷりっぷり。揚げ具合が完璧です。天ぷら粉は、サクッと揚がり冷めてもおいしくなるようにブレンドしているそう。揚げたては軽やかな食感で、時間が経つと湯気やタレでふやけてフワッとした口当たりに。食べるタイミングによって食感が変わって、どちらも絶品です。
オープン以来守り続けているタレは、かなり甘めでコクがある味わい。醤油と出汁の風味も効いています。最初は甘さが気になりましたが、不思議と箸が止まりません!
鮮度が売りの海鮮 [食楽web]
海鮮はねぎとろとまぐろ、たこ、鯛、いくらの5種類。毎朝市場から仕入れており、どれも鮮度抜群で旨味が濃厚。香ばしい衣に包まれた天ぷらと、身が締まった新鮮なお刺身。交互に食べれば、飽きることなく楽しめます。
アラを使った風味豊かな赤だし
すべてのランチメニューについてくる赤だしは、魚のアラが入っていて濃厚な味わい。さすがは海鮮を売りにしているお店。旨味が染み出して身もホロホロで、これだけでご飯が進みます。
一心不乱に食べ続け、苦しくなるほど満腹に。お店の売りである海鮮と天ぷらを一度に味わえる、まさに“よくばり”な丼でした。テイクアウトも可能なので、ホテルや自宅でゆっくり味わうのもおすすめです。
帰り際、常連らしきお客さんが宴会の予約をしていました。ランチでこれだけ贅沢な丼が楽しめるなら、夜の居酒屋メニューも期待大ですね。
実力が光る庶民の台所
職人技を間近で見られるカウンター席
“大阪一安くて旨い店”を目指している『谷町一味禅』は、おいしさとコスパの良さを兼ね備えた名店。ビジネスランチはもちろん、観光の途中に立ち寄れる距離感も魅力です。大阪グルメの新定番として、ぜひ訪れてみてください。
(撮影・文◎安達春香)
●SHOP INFO
谷町一味禅
TEL:06-4304-1621
住:大阪府大阪市中央区谷町5-6-4
営:11:30~14:00、17:30~22:30(L.O.21:30)
休:日、祝
http://ichimizen.com/tanimachi/
※関連記事
・京都の新名物は海鮮丼!? 激安なのに旨い大盛り「マグロ2色丼」を人気店『魚楽』で食べてきた