「これ、ちゃんとできてる?」今すぐチェック!日常生活で認知症予防になる動きを解説

大股歩き、大事なのは「歩数」より「歩幅」

「脳の働きと歩幅は密接に関係しています。65歳以上、1000人以上を対象に歩幅の狭い人、普通の人、広い人の3つのグループに分けて調査したところ、歩幅の狭い人は広い人に比べ、数年のうちに認知機能が低下するリスクが3.39倍高くなりました」と東京都健康長寿医療センター研究所協力研究員の谷口 優さん。

■歩幅が狭い人は認知機能低下のリスクが高い!

出典:Taniguchi Y, et al. The Journals of Gerontology.2012;67:796-803.

そこで、脳に刺激を与えるために谷口さんがすすめるのが「大股歩き」です。

「歩幅を広げることで、脳と足の間の神経伝達が刺激されます。脳から足へ、足から脳への情報のやりとりが活発になり、脳の血流アップも期待できます」と谷口さん。

1日何分という決まりはなく、「買い物などの行き帰りの片道だけ歩幅を広げることから始めましょう」と谷口さんは呼びかけます。

やりかたは、ポイントを押さえれば簡単です。 

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「大股歩き」の良い例

●腕は後ろに大きく振る
●視線は前
●ひざを伸ばす
●着地はかかとから

■「大股歩き」の悪い例

●視線が下
●姿勢が悪い
●歩幅が狭い

普段、うつむきがちで、とぼとぼと狭い歩幅で歩いていませんか。今より5cm、歩幅を広げることを意識しましょう。

■歩幅は新聞紙や、横断歩道の白線を超えるのが目安

たたんだ状態の新聞紙の横幅は約40cmで、横断歩道の白線は45cmほど。またいで超えられるなら、歩幅は65cm以上ある目安になります。新聞紙の上をまたぐと滑ることがあるので、新聞紙の脇を歩いてみてください。