「これ、ちゃんとできてる?」今すぐチェック!日常生活で認知症予防になる動きを解説

基本の「片足立ち」

1.足を揃えて立つ

両足を揃えて立ち、目線を前に向ける。
<ポイント>
●背筋は伸ばす
●太もも前面の大腿四頭筋を意識する
●足裏全体をしっかり床に付ける

2.ひざを90度に曲げて足を上げ、1分静止する

腕は下ろしたまま、床と平行になる位置まで太ももを上げ、ひざを90度に曲げて1分静止。反対側の脚も同様に行う。

これを1セットとして1日3回行う。

<ポイント>
●目は開けたまま
●ひざは90度に曲げる
●太もも、ふくらはぎ、足裏を意識する

■慣れるまでは無理せずにできる範囲でOK

「慣れないうちは壁に手をついて支えたり、足を90度ではなく少し上げるだけでもOKです。最初はできなくても、徐々にできるようになる人が多いです」と伊賀瀬さん。

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「後ろに片足上げ」でさらにバランス力アップ!

基本の「片足立ち」が1分間できるようになったら、レベルアップしてみましょう。

1.いすの背を持って立つ

いすから30~40cm離れて立ち、上体を前に少し倒していすの背を持って立つ。

2.片足を後ろに上げる

ひざを伸ばしたまま、片足を真後ろにゆっくり上げていく。できるところまで上げたらゆっくり下ろす。10回繰り返して反対側の足も同様に行う。

これを1セットとして1日2回行う。

■歯磨きしながら“ながら”で認知能力向上!

片足立ちをしながら歯磨きをする、歌を歌う、しりとりや足し算や引き算をする。

こうした同時に2つのことを行う「ながら片足立ち」は、脳により刺激を与え、認知機能を高める効果が期待できるといいます。毎日、朝晩の歯磨きのとき、左右の足で1分ずつ、計2分行うのもおすすめです。

「片足立ち」が難しい人は、座ったままで太もも強化

1.座って片足を上げる

いすに浅く座り、座面を軽く持って、背すじをまっすぐ伸ばす。太ももを持ち上げるイメージで片足を上げる。
<ポイント>
●目線は前に
●体は後ろに倒れないように
●椅子の座面を軽く持つ
●足は地面から10~15cm上げる

2.床面ぎりぎりまでおろす

1で持ち上げた足を、床面ギリギリまで下ろす。1と2をゆっくり10回繰り返す。反対側の足も同様に行う。これを1セットとして3回行う。
<ポイント>
●太もも前面の大腿四頭筋を意識する
●足は床につけない

お出掛けのとき歩き方に少し注意したり、歯磨きや家事をしながらちょっとした時間に片足立ち運動をして、脳の認知機能の低下を防ぎましょう。

次回は、「食事」についてです。脳にゴミをためない食べ方についてアルツハイマー病の分子医学などを専門にしている白澤卓二(しらさわ・たくじ)さんに詳しく伺います。

※効果には個人差があります。試してみて異変を感じる場合はおやめください。

取材・文=野田有香(ハルメク編集部) 撮影=鈴木宏 モデル=東千秋 ヘアメイク=小島けさき
※この記事は雑誌「ハルメク」2021年10月号を再編集、掲載しています。