英国菓子のブームに伴って、多くのお店が販売しているスコーン。そんな中、東京・品川のブックカフェ「KAIDO books&coffee(カイドー ブックス アンド コーヒー)」の “生スコーン”が、多くのスイーツファンを虜にしているんです。
一体、生スコーンはどんなものなのか…?地元と食、旅への愛がつまったお店を紹介します。
古書店を受け継ぐ「KAIDO books&coffee」
京急本線の新馬場駅から4分ほど歩くと見えるレンガ調の壁。1階と2階に分かれた店内に、常連さんから新たな人まで多くのお客さんが集います。
「KAIDO books&coffee」店主の佐藤亮太さん
あふれんばかりの笑顔で迎えてくれたのは、店主の佐藤亮太さん。お店のテーマは“旅”であり、閉業してしまった古書店から、全国の地域の情報が載った本を多く受け継いだそう。
お店の本は委託販売で、気に入ったら購入することも可能。店内には常に1万冊ほどの古書が並んでいます。
(広告の後にも続きます)
驚くほどのふわふわ食感!クリームたっぷりの生スコーン
生スコーン ※画像左:プレーン、画像右:和紅茶(べにふうき)
お店の名物といえば、やっぱり『生スコーン』。近くの工房で朝4時から製造し、平均200個ほど作るうちのほとんどが午前中に売り切れるそう。その名前の由来と、美味しさの秘密とは?
「生スコーンは、“生クリームスコーン”の略称です。最近はスコーンに生クリームを入れるお店も増えていますが、うちの店では、生地をまとめるのが難しくなるほどふんだんに練り込んでいます。
そうすることで、外がサクサク、中がしっとりとした仕上がりになるんですよね。その分生地の水分量が多くて食感が変わりやすいので、遅くとも翌日の朝には食べてもらう、難しい場合は冷凍することをおすすめしています」
サクッとしながらふわっと柔らかく、驚くほど口溶けのよい生スコーン。すっと溶ける生地から生クリームの甘みがやさしく広がり、幸せな気分に包まれます。
和紅茶の生スコーンは、小麦の素朴な風味と茶葉の上品な後味のハーモニーが絶妙。優雅な香りがほんのり漂い、芳醇なバターをより強く感じます。
添えられたメープルシロップと自家製のクリームチーズは、つけてもつけなくてもどちらでもおすすめだそう。つけなくても美味しい一方で、クリームチーズをつけてシロップをかけて…と手を加えると、背徳的な甘さとコクのハーモニーが。ただでさえしっとりクセになるスコーンに、とろっと、じゅわっと広がる新たな美味しさが加わります。
クリームチーズは、「これだけを売ってほしい」と頼まれるほど人気の一品。さわやかで心地よい酸味もあり、たしかにやみつきになる味わい…。