ご希望通りにしましたよ?

そして翌日、慌てふためいた彼から驚きの電話がかかってきました。「何ですかこれは! 土の中にミミズがうじゃうじゃいる!」と、悲鳴を上げています。

実は私の業務はミミズの養殖。父が経営する法人農家でオーガニック野菜を扱うようになり、バイオ研究所で有機肥料を扱っていた私が、土壌育成に効率の良いミミズを育てることに。評判が評判を呼び、全国各地の農家から引き合いが来たため、ミミズ養殖も本格化することになったのです。募集要項にもしっかり詳細を記載してあったのですが、彼は報酬欄以外はまったく理解していなかった様子。

「テレワークをご希望とのことなので、自宅でしっかり育ててください」と皮肉を込めた言葉に、彼は絶句しました。

翌日、自称エリートの彼は業務放棄を宣言し、退職することに。人づてに後日聞いた話では、この人は前職でもテレワークを乱用し、サボり癖のある問題社員だったのだとか。

今回の件で私は、「やっぱりミミズ養殖をやってくれる人なんていない……」と少し落ち込みました。しかし、全国で私のミミズを待ってくれている農家の方々のためにも、地元の有機農業発展のためにも、ここで止めるわけにはいきません。地道に頑張っていればきっと賛同者も現れる! と気持ちを切り替えて頑張っています。
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初日からテレワークを乱用してきた自称エリート男性には驚くばかりです。特殊な業務かもしれませんが、有意義かつ将来有望な分野ではないでしょうか。頼れる協力者が現れることを願いたいですね。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

著者/ウーマンカレンダー編集室/スカッと
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