介護施設で働く看護師が抱える不安や悩みとは?

介護施設で働くメリットが分かっても、初めて介護施設で働く場合はいろんな不安も出てきますよね。実際に、介護施設で働く看護師たちがどのような悩みや不安を抱えているかを知ることができれば、解決策も見つかるかもしれません。そこで、よくあるお悩みをいくつか紹介します。

◇医療ケアの判断を任されることへの責任感

病院と違い、看護師に医療ケアの判断を求められることもあります。大きなやりがいを得られる反面、入所したばかりの時期は「その判断が正しいのか」「どう対処すべきなのか」と責任の大きさに悩むこともあるようです。しかし、医療ケアのサポートを行う場合は、医師からあらかじめ指示を受けていることがほとんどですので、それに従って判断するようにします。

また、介護施設の多くは提携している医療機関の情報を公開しているので、どの医療機関から指示を受けるのか、どんな考えを持っている医師がいるのかということを事前に調べることもできます。少しでも多くの情報を集めておくことは、責任感に対するプレッシャーを軽減することにつながるはずです。

◇似ているようで異なる看護と介護の在り方に対する悩み

病院と介護施設では、看護師の担当する業務が違うように、医療と介護という側面では看護師としての在り方も変わってきます。病院では担当していたはずの患者の生活サポートも、介護施設では介護職が担当することになり戸惑うこともあるかもしれません。しかし、介護施設では入居者の健康管理や投薬管理など看護師に求められている役割もきちんとあります。チーム医療の一員であるという意識をしっかりと持てば、必要な意見を言い合うこともできるので看護師の立場から介護をよりよくしていくことも可能です。

◇高齢者とコミュニケーションがとれるかどうか不安

入居者はほぼ高齢者のため、世代の違いや考え方のズレなどが出てくることもあります。さらに、障害を抱えていたり認知症を患っている場合は、入居者自身が症状や自分の状態を訴えることができない場合もあり、看護師として観察力も必要になってきます。そのため、コミュニケーションをとって少しでも情報を引き出すことが重要です。そこに不安を感じている人も多いかもしれませんが、チーム医療である介護の現場では、ほかにもさまざまなスタッフがいます。介護職、理学療法士、作業療法士はもちろん、ケアマネジャーや栄養士などたくさんの職種の人たちとコミュニケーションをとって、入居者をサポートしていくことになるので、一人で抱え込む必要はありません。

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介護の現場で働きたいなら特定看護師も考えてみよう!

特定看護師とは、厚生労働省が指定した施設で「特定行為に係る研修」を受け修了することで、医師からの指示を待たずに特定の医療行為ができる看護師のことです。特定行為を行うにあたって、あらかじめ医師に指示書を作成してもらっておく必要はありますが、医師が常駐していない介護施設では特定看護師の存在は大きな意味があります。緊急時には処置が必要かどうかを素早くアセスメントする必要性がありますが、特定看護師であれば判断してすぐに医療処置を行うことができるのです。

必要としているタイミングでリアルタイムに医療行為を行えるようになるので、入居者のホスピタリティを向上させることにもつながります。看護師としてのスキルアップはもちろんのこと、介護の現場で貢献することもできます。仕事内容の幅が広がるため、介護施設や訪問診療において、より専門的な知識を活かすことができるはずです。

これから、介護の現場で働こうと考えている人は、特定看護師についても詳しく調べてみることをおすすめします。