鉄筋コンクリート住宅の構造は2種類
鉄筋コンクリート住宅を建てるには、構造に関しても理解しておくことが大切。鉄筋コンクリート住宅の構造について解説していただきました。
ラーメン構造
ーラーメン構造とはどのような構造ですか?
鉄筋コンクリート住宅のラーメン構造とは、地面に向かって直角に伸ばす柱と、柱をつなぐ梁で枠組みをつくって支える構造のことです。
ラーメン構造のメリット
ー鉄筋コンクリート住宅をラーメン構造で建てるメリットはなんですか?
柱と梁で支えるため、開放感のある空間を実現できたり、大きな空間をつくり出せることです。住宅用というよりは、ショッピングセンターやオフィスの構造として導入されることが多い傾向です。
ラーメン構造のデメリット
ー鉄筋コンクリート住宅をラーメン構造で建てるデメリットはなんですか?
必ずしも耐久性が高い=耐震性が高いというわけではないため、壁式構造の鉄筋コンクリート住宅よりも耐震性に欠けることです。阪神淡路大震災でも、ラーメン構造の建物は木造・鉄骨造と同じく倒壊しています。
壁式構造
ー壁式構造とはどのような構造ですか?
鉄筋コンクリートづくりの壁式構造とは、柱や梁ではなく床・壁・天井で枠組みをつくる構造のことです。
壁式構造のメリット
ー鉄筋コンクリート住宅を壁式構造で建てるメリットはなんですか?
壁式構造のメリットは、耐震性の高さです。阪神淡路大震災が起こった際、壁式構造の鉄筋コンクリートマンションはほとんど被害がありませんでした。同じ鉄筋コンクリート住宅でも、構造が違うと耐震性はかなり異なるため注意しましょう。
壁式構造のデメリット
ー鉄筋コンクリート住宅を壁式構造で建てるデメリットはなんですか?
壁で天井や床を支えるため、開放感を生み出しにくいことや、大きな空間をつくれないことが挙げられます。しかし、そこまでの大空間が住宅に必要なケースは多くないため、一般的な大きさの住宅では壁式構造のほうが向いているといえます。
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鉄筋コンクリート住宅のリフォームは可能?
耐久性が高い鉄筋コンクリート住宅は、リフォームが可能なのでしょうか。構造ごとにお聞きしました。
ラーメン構造でのリフォーム
ーラーメン構造の鉄筋コンクリート住宅は、リフォームできますか?
木造と同じく柱と梁さえ残せば、リフォームは可能です。木造と違って柱と柱の間を補強する「筋交い」などがないことが特徴です。
壁式構造でのリフォーム
ー壁式構造の鉄筋コンクリート住宅は、リフォームできますか?
壁式構造の鉄筋コンクリート住宅の場合は、合理的な設計であればリフォームを簡単に行うことができるでしょう。住宅内に入っている壁のみを残せばよいため、不必要な壁が入っていなければかなりリフォームしやすい構造といえます。
ー合理的な設計とは?
必要最低限の壁を設置して壁式構造の鉄筋コンクリート住宅をつくることです。必要以上にコンクリートの壁を設置しているケースも多く散見されますが、無駄なコンクリートの壁はただの重りでしかありません。地盤に負担がかかるだけでなく無駄な費用もかかってしまうため、合理的に設計することが大切です。