孤立と後悔の末路

母は静かに答えました。「そう。あんたにはもう失望したわ。他の社員さんに迷惑をかけない手はずも整ったし、お望み通り私は退職します」

翌日、私と母は、そろって退職願を提出し、会社を去りました。するとその夜……。弟から怒鳴り声で電話がかかってきました。

「会社が大変なんだよ! 社員全員が俺に退職願を出してきやがった、どういうことだよこれ!」

実は母は、他の社員たちもすんなり転職できるよう、皆の再就職先を見つけていたのです。

「しかも取引先が、母さんがいないなら契約を全部打ち切りにするって言ってきたんだ!」

わが社をひいきにしてくれていた取引先は、母の手腕で集客した企業ばかり。そんなことすら知らずに母を解雇した弟には、情をかける義理もありません。これからは自らの力で、ゼロから人望を築き、真面目に働いて改心してもらいたいです。
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学歴で家族を見下し孤立した弟は、自業自得の末路をたどることに。厳しい生活が待っているでしょうが、ここで救いの手を出さないことが彼自身のためになるのかもしれません。

※本記事は、実際の体験談をもとに作成しています。取材対象者の個人が特定されないよう固有名詞などに変更を加えながら構成しています。

著者/ウーマンカレンダー編集室/スカッと
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