2025年春夏パリコレクションが9月23日から10月1日まで開催されました。ファッションショーやプレゼンテーション、イベントなど盛りだくさん。ファッションのことだけでなく、街で見かけた気になること、パリらしいものなどをお伝えします。今回は最終日のDAY 9。
グラン・パレに大きな鳥かご!「シャネル」
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シャネルが久々にグラン・パレに戻ってきました。グラン・パレといえば、1900年のパリ万国博覧会のメイン会場となった歴史的建造物です。パリ五輪では、フェンシングの会場となっていました。化粧直しをしたので、とてもきれいになっていました。
毎回、会場に足を踏み入れるとその大きさに驚かされますが、今回はそのど真ん中に大きな鳥かごが。鳥かごにはガブリエル・シャネルにまつわるストーリーがあります。
アーティスティック・ディレクターのヴィルジニー・ヴィアールが退任し、今回はシャネルのクリエイション・スタジオが担当。テーマは「飛翔(ひしょう)」だそうです。
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ガブリエル・シャネルのように社会の厳しいまなざしから自らを解き放った女性たちへの敬意が服の数々で表現されています。ガブリエル・シャネルとの親交が深く、ミュージックホールを沸かせたアーティストであり文豪であるコレットや、 「狂騒の1920年代」を象徴するギャルソンヌムーブメント、そして声を上げて人々のものの見方を変える一助となった女性飛行士たちを思い起こします。ピーターパンカラーが印象的なアビエータージャケット、白い襟の付いたユニフォームドレス、ピンクやブルーツイードのトータルルック、パステルカラーのニットなど。自由を作り上げていった女性たちへの思いに満ちていました。
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最後にはエルビス・プレスリーの孫で女優のライリー・キーオが鳥かごの中のブランコに乗って歌を披露。ジャン=ポール・グードによるシャネルの香水「COCO」のCMで、ヴァネッサ・パラディーが鳥かごの中で口笛を吹く姿を思い出しました。
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色に癒やされるジュエリー「マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック」
いつも楽しみにしているのが、「マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック」の新作ジュエリー展示会です。カラフルでどこかユーモアやウィットを感じさせ、元気をもらえるウィンドーをまず最初にパチリ。
「マリーエレーヌ・ドゥ・タイヤック」の特色のひとつが色の豊かさですが、店内に飾っている季節の花もいつもすてきです。日本でよく目にする菊を洋風に生けるのは難しいなあと思っていましたが、こういう形で生けるとは。
ローズクオーツなどを使った指輪は梅の花のように見えます。また多色の石を使ったネックレスは、マリーエレーヌの真骨頂。石の大きさにもグラデーションをつけていくデザインは作るのも難しいのでしょう。こうしていろいろな色の石を見て触ってというふうにしていると、なんだか緊張の糸がほぐれてくるような。天然の石には癒やしの力があるのかも。