救われると思って受診したのに…
結局最初に電話した耳鼻科を受診することに決め、市販の薬でだましだまし症状を抑えつつ、予約を入れてから1カ月後にやっと受診できました。
CT検査を受け、医師に診てもらうとやはり蓄膿症という診断でした。蓄膿症は副鼻腔炎ともいわれ、副鼻腔に膿がたまることが原因で起こる病気です。風邪や花粉、カビなどの菌、ストレスが原因で鼻腔が炎症し、その状態が長引くことで発症につながります。
映し出されたCT画像を見ながら医師は、「あー、重症だねぇ……。なんでもっと早く受診しなかったの?」と、いかにも残念だという口ぶり。そして、画像の頬のあたりに見える副鼻腔の部分を指し、「ほら、ここにいっぱい膿がたまっているでしょ。こんなにたまるまでずっと放っておいたの?」とあきれたような表情で言いました。
私はその対応になんとも悔しい気持ちになり、これまで耐えてきたことすべてをぶちまけたい衝動に駆られました。病院に行きたくても子育て中ですぐには行けない状況、いざ受診しようとしたら1カ月先になると言われたこと、やっと診てもらえたと思ったら医師からの心ない言葉……。もちろん、その医師は私のそれまでの状況など知りませんし、私を責めるつもりで言った言葉でないことはわかっています。しかし、産後の不安定な情緒もあったのかもしれません。自分の中で“理不尽”と思えることばかりで、帰宅してから涙があふれました。
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まとめ
診断の結果、医師から「手術で治したほうが早いよ」と言われました。しかし、2人の幼い子どもの世話があるうちは入院を伴う手術は厳しく、医師と相談して薬で症状を抑えていくことに。薬のおかげで膿が抜け、受診してから1年以上たった現在は顔面の鈍痛などの症状は出なくなり、普通の生活を送っています。
ただ、蓄膿症とうまく付き合っていくため、毎日薬を飲むことと定期的な病院受診は欠かせません。そして、起き上がれないほどの痛みに耐えていた日々、医師の心ない言葉に悔し涙を流したことは忘れることはないでしょう。そんな私が気を付けていることは、「心ない言葉で私を泣かせた医師」の「やさしく診てくれる息子さん」が当番の日を狙って受診することです!
※記事の内容は公開当時の情報であり、現在と異なる場合があります。記事の内容は個人の感想です。
※本記事の内容は、必ずしもすべての状況にあてはまるとは限りません。必要に応じて医師や専門家に相談するなど、ご自身の責任と判断によって適切なご対応をお願いいたします。
監修/高島雅之先生(たかしま耳鼻咽喉科院長)
日本耳鼻咽喉科学会専門医、日本睡眠学会専門医。金沢医科大学医学部卒業。金沢医科大学耳鼻咽喉科で講師を務めたのち、2007年に開院。「病気の状態や経過について可能な範囲でわかりやすく説明する」ことをモットーに地域医療に従事。「宇都宮スリープセンター」を併設し睡眠医療にも携わる。テレビやラジオなどメディアでも、いろいろなジャンルにおいて医療情報を発信。著書に『専門医が教える鼻と睡眠の深い関係 鼻スッキリで夜ぐっすり』(クロスメディア・パブリッシング)があり、Amazonのカテゴリー7つで1位を獲得。
イラスト/sawawa
※ベビーカレンダーが独自に実施したアンケートで集めた読者様の体験談をもとに記事化しています(回答時期:2024年10月)
著者/吉井 マリー
40代・ライター。人生ずっとおもしろおかしく生きていきたい! 2020年、2022年生まれのおてんば娘たちの子育てに日々奮闘しながら、加齢に伴うさまざまな悩みとも闘っている。