お世話になっている京都のライター・内藤恭子さんから、「HOTEL & 湖邸 艸花 -そうか-」のディレクションをしているという話を伺い、ずっと気になっていた京丹後。思い切って相談をしてみたところ、快く案内役を買って出てくれた内藤さんとともに、一泊二日で取材旅に出かけました。今回はその前編をお届けします。
ちなみに、京都府の最北端に位置する京丹後は、ユネスコ世界ジオパークに認定された山陰海岸ジオパークの海岸に面していて、「海の京都」とも呼ばれ、四季折々の風光明媚な風景と豊かな食、さらには温泉も楽しめる注目エリア。喧騒を離れてゆったりとスロートラベルを満喫することができます。
湖のほとりでゆったりと自分時間を過ごせる魅力の宿「HOTEL & 湖邸 艸花 -そうか-」
自分らしい旅のスタイルに合わせて選べる、スタンダードルーム、半露天温泉風呂付きのコンセプトルーム、一棟貸切のヴィラタイプが用意されている艸花。今回宿泊したヴィラタイプの「特別棟 湖邸 艸花」は3棟限定で、棟ごとにインテリアも異なるユニークな空間。ホテルの方から、滞在中どこへも出かけずほとんどの時間を客室内で過ごすゲストもいらっしゃる、と伺いましたが、それも納得の居心地のよさです。
京都市内から山を越え、海が見える頃にたどり着いた艸花のエントランス。あたたかみのあるしつらいに、手仕事を感じさせるアートがさりげなく飾られ、ホッとひと心地つける空間です。
テラスが併設されたメインダイニング。「自然を愛でる、心凪ぐ旅を」というコンセプト通り、ガラスの向こうには広々とした庭が広がり、その先には丸みのある可愛らしい小島が浮かぶ離湖(はなれこ)を望むことができます。どこか遠く──たとえば、水と緑が豊かな北欧の「ヒュッゲ」を思わせるくつろぎの空間で、思わず大きく伸びをしてしまいました。
旅の楽しみといえば、やっぱり食。メインダイニングでは、イタリアンをベースに、丹後・但馬の滋味をたっぷり味わえるオリジナリティあふれる料理が供されます。日本海に面した京丹後は、海の幸はもちろんのこと、砂丘メロンや桃など果実の産地としても知られているそう。いつ訪れてもその時々の美味を味わえますが、冬はなんといっても蟹! 厨房の石窯で焼きたてをサーブしていただけるピザにも蟹がたっぷり。
「特別棟 湖邸 艸花」では、窓を開ければ部屋で半露天風呂を楽しめます。とくにおすすめなのは、朝風呂。窓外の風景を満喫でき、爽快そのものです。窓の外に見えているのはプールで、夏には水浴びや足湯ならぬ足水(?)するのも気持ちよさそうです。
庭を抜けた先にあるSPA棟では、大きな内風呂と半露天風呂を楽しむことができます。各ゲストルーム、SPA棟どちらの風呂にも柔らかな泉質の八丁浜小浜温泉の湯が使用されています。温泉って、いいですよね。最近睡眠不足だったのですが、心地よいじんわりとした温かさが長続きして、内藤さんの話の途中で寝落ちしてしまいました。
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艸花で過ごす“くつろげる非日常”で五感を整え、自分をリセット!
「特別棟 湖邸 艸花」では、朝食を部屋まで運んでもらうことができます。京都の工房に特注したという竹のバスケットには、ボリューミーな朝ごはんがたっぷり詰め込まれていて、目からもパワーチャージできます。ジャーでしっかり保温されている熱々のスープと、トースターで温めたパンで、部屋にいながらにして温かな食事を楽しめます。
ガラス作家・オカベマキコ氏の代表作「しゃぼんランプ」が、秋晴れの青空にマッチ。部屋に揃えられた豆と器具でハンドドリップしたコーヒーで、朝が始まりました。マグカップも部屋ごとに内藤さんが作家や工房にオーダーしたものだそう。
湖畔の風景を借景にしたガーデンは、もともと育っていた木々も生かしつつ整えられているそう。手を入れすぎていない、のんびりとした雰囲気です。大きなソファーをしつらえたラウンジで、チェックアウト前にしばし日光浴。ラウンジ中央のファイヤーピットには、夜になれば炎が灯されます。
図面の段階から、艸花のコンセプトワークやアートディレクションを担当してきた内藤恭子さん。長年のライター経験をもとに、取材をきっかけに出会った作家の作品などを取り扱う「好事家 白月」も営んでいます。
表面に手漉き和紙を使ったテーブルはハタノワタルさん、ざっくりとした風合いの壺は陶芸家・笠原良子さんの作品。そしてとても器用な内藤さん、ちょっとした造花の寄せ植えなどはお手のものです。
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