現在発売中の『大人のおしゃれ手帖』2024年12月号には特集「三種の神器で人生が変わるインテリア」を掲載。
「グリーン、ポスター、照明」という3つのアイテムを取り入れて、部屋を簡単におしゃれにする方法をお伝えしています。
たった3つのアイテムで、部屋がどんなふうに変わるのか気になりますよね。そこで「大人のおしゃれ手帖」の読者組織・ミモザ会メンバーのお部屋を大塚さんが訪問し、お悩みに合わせてアドバイスしました。今回は吉川邸のBEFORE/AFTERをお届けします。

教えてくれたのは
大塚彬子さん

アイエ一級建築士事務所代表。一級建築士・インテリアコーディネーター・ライフオーガナイザーの資格をもち、「明日のあなたを応援する家に」をテーマに幅広く活動中。「インテリアは、洋服のように“似合うかどうか”を気にしなくても大丈夫です。自分が心から好きなものを、自信をもって選んでみてください」

シンプルすぎて殺風景な雰囲気をどうにかしたい!

BEFORE

三種の神器の1つ、大きなグリーンを取り入れていますが、シンプルすぎて、ややそっけない印象。ソファとグリーンの間の空間も気になります。

1年半程前に新築して引っ越してきたという吉川さん。
「自分の家なのに何だか落ち着かなくて、ホッとくつろげる感じがしないんです」と話します。
大きなフェイクグリーンを取り入れてみたものの、それ以外はどうしたらよいかわからず、手つかずの状態だったそう。
「殺風景でよそよそしい雰囲気を何とかしたい」という吉川さんに、大塚さんは「ポスターとライトで、落ち着いた温かみを加えましょう」とアドバイスしました。

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チェアとポスターでつくる、温かみのある優しい空間

ポスターはいす置きor床置きで、空間の寂しさを埋める



ポスター(50x70cm)¥7,700/CARO CARO PRINTS (ハーフェン)

吉川邸の壁は漆喰なので、石膏ボード用のアイテムは使えません。
そこで大塚さんが提案してくれたのは、いすの上にポスターを置く方法。
「いすの上にポスターを置くと、視界1mの範囲(※)に入るので空間の寂しさを軽減できます。いすは脚が細く、床に向けて広がったデザインのほうが、バランスがとりやすいでしょう」

※視界1mの範囲……立った時に脚の付け根から頭のてっぺんまで。この範囲に三種の神器を取り入れると視線が集まりメリハリが出る

グリーンを邪魔しない小さなライトで、影を楽しむ

 本誌でリビングにおすすめしている照明は、視界1mの範囲に入るフロアライト。
 けれども「このリビングに背の高いフロアライトを投入すると、存在感たっぷりのグリーンと重なって効果が薄れてしまいます」と大塚さん。
 そこで背の高いフロアライトではなく、コンパクトなライトをグリーンの後ろに配置することに。灯りをつけると、グリーンの影が天井に映し出されて、ドラマティックな雰囲気が生まれます。

コンパクトなライトはイケアで購入(電球は別売り)。ライトの角度を自由に変えられるのが便利。

クッションは、ボリュームたっぷり&温かい表情のあるものにチェンジ。部屋の雰囲気に合わせて、四角形でそろえました。

AFTER

全体のバランスを見て、ポスターは床置きすることに決定。手前にいすを置くことで、さりげない華やかさのある空間が生まれました。
ぬくもりのあるラグがまとめ役です。また、センターテーブルにもグリーンを飾って、左右の空間につながりをもたせています。

「もう1つ、ソファの位置も10cmほど左にずらしたのもポイント。部屋のつくりがきっちりしているので、インテリアは高低差や左右差をつくったほうが、カジュアルで温かい雰囲気が出せますよ」