食楽web
●北海道に自生する山菜「行者ニンニク」。春に収穫したら醤油漬けにして一年中楽しめるように保存しておきます。
北海道ではタラの芽やわらびと並び、ギョウジャニンニクなる山菜が人気です。
3月~5月に収穫シーズンを迎え、やわらかい若葉は卵とじやみそ汁にして食べたり、少し時期がすんで硬めになってきたら醤油漬けにして保存したり、長らく春の味覚を楽しみます。漫画『ゴールデンカムイ』からその名を知ったという人も少なくないかもしれません。
行者ニンニクの効能
行者ニンニクはネギ科の多年草。ニンニクの4倍ものアリシンという成分が豊富に含まれているため、疲労回復やダイエット効果、血液中のコレステロール値の上昇を抑え、生活習慣病を予防する効果なども期待できます。さらに抗酸化力もあるので、アンチエイジングなどにも役立つとされています。
ニラによく似た見た目をしていて、“ニンニク”と名のつくくらいなので香りも味も強いのですが、これがものすごくクセになるのです。生食も可能で、「山にこもっていた修行者が体力をつけるために食べた」という逸話もあるほど。
シャキシャキと食感も良く、餃子やからあげなど味の濃いおかずとも相性バツグンなのです。
ということで、我が家お気に入りの「行者ニンニク醤油漬け」※『北のデリシャス』からお取り寄せ
ニンニクほどきつくないのですが、ニラよりは断然香りがあります。刻まず一本のまま醤油漬けにしているので、シャキっとみずみずしさがあり、上手に漬けられています。
定番にして至高の卵かけご飯
醤油の香ばしさ、塩味もしっかりしています。香りもガツンときて、スタミナ満点! 卵黄と絡ませて食べたら言うことなし。実家を思い出す懐かしい味わいです。
鶏肉、豚肉など肉料理ですと、からあげや生姜焼き、さっぱり食べるなら蒸し鶏や水餃子とも相性バツグンなのです。
一瓶あっという間に消える相性の良さ
ただし注意したいことが2つ。実際に山菜取りに出かける場合、「イヌサフラン」という毒性のある植物と非常に似ているため食中毒を起こす事例が起こっています。
ギョウジャニンニクに限らず山菜取りに出かける場合は図鑑などで知識を蓄えてお出かけしましょう [食楽web]
また、香りの強い山菜なので、食べた直後に人に会う予定がある方は要注意。ニンニクやニラなどと同様の対策を行えば安心です。さまざまな販売サイトでお取り寄せできるので、ぜひ一度、お試しあれ。
(撮影・文◎亀井亜衣子)