“くつろげる非日常”を過ごせる湖畔のホテル、「HOTEL & 湖邸 艸花 -そうか-」などをご紹介した前編に続き、カルチュアルな京丹後旅の後編をお届けします。
一般的にあまり海のイメージがないかもしれない京都府において、季節ごとに表情を変える美しい風景や美味しい自然の恵みを楽しめる「海の京都」・京丹後では、いつもよりゆったりと、やさしい時間が流れていました。
日本遺産にも認定されている「舞鶴赤れんがパーク」とアーティスティックな複合施設「atick」で京丹後ショッピング
120年以上の歴史を持つ赤れんが造りのノスタルジックな倉庫が建ち並ぶ、どこか不思議な風景が魅力の「舞鶴赤れんがパーク」。もともとは、旧日本海軍の施設だったそう。重要文化財に指定されている8棟の赤れんが倉庫は、数々の映画のロケ地にも使用されています。
海上で曜日感覚を失わないように毎週金曜日にカレーを食べるという旧日本海軍の伝統は海上自衛隊にも引き継がれています。そんなわけで、ショップにはカレー! カレー! カレー! 旧日本海軍のレシピや護衛艦ごとに異なるという現在の海上自衛隊のレシピなどを再現したレトルトやルウが所狭し並んでいます。私は東郷さんカレーを購入してみましたが、結構スパイシーな味わいでした!
ツタの這う赤れんがをバックに、郵便ポストまで絵になり、ちょっとしたフォトスポットの風情。パーク内には、赤れんが博物館やイベントスペースなどもあるので、お出かけ前にチェックしておくのがおすすめです。
舞鶴赤れんがパークについてはこちらから!
舞鶴赤れんがパークの裏手にある約150段(!)の階段を上がった高台にある複合施設「atick(アティック)」でブレイクタイム。カフェレストラン「GOOD SOUNDS COFFEE」では、大きな窓から舞鶴湾が一望できます。タイミングが合えば、海上自衛隊の艦隊もウォッチできるかも。
ニュートラルななかにもエッジの効いたデザインが大人のおしゃれ心をくすぐるアパレルブランド「SOLAMONAT」初の直営店やアパレルからライフスタイルまで幅広く取り扱うコンセプチュアルな提案型のセレクトショップなどを見て回るうちに、いつの間にやら真剣にお買い物モードに……。
日本をキーワードに、「食」「ファッション」「クラフト」など様々なコンテンツをキュレーションする「BEAMS JAPAN 舞鶴」では、地場産業である京丹後の織物などのメーカーとコラボレーションしたアイテムもラインナップしていました。
2024年9月にオープンしたばかりのatick。ショップ、レストランのほか海の見えるサウナもあるそう! 時間があれば整えたかったところですが、旅の途中のため断念。再訪の折にはぜひ利用したいと思います。
atickについて詳しくはこちらから!
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京丹後のボタニカルを味わうクラフトジン「京丹後舞輪源蒸留所」
ここ数年、ジワジワと人気が高まっているクラフトジン。その土地に由来する素材を取り入れて作られることから、ユニークなクラフトジンが各地で作られています。「京丹後舞輪源蒸留所」では、300種類以上の薬草薬樹が自生する丹後半島の豊かな自然の恵みをフレッシュなままに蒸留した2種のクラフトジンをラインナップ。
巨木をそのまま使ったテーブルの向こうには、丹後天橋立大江山国定公園の山々。窓外を眺めるうちにフッと肩の力が抜けるような不思議な空間で「Mairingen Fresh Craft Gin (ORIGINAL) 」を試飲させてもらいました。豊かな森の味。鼻に抜けていく、冷たくさわやな風の香り。深呼吸をして、五感が冴えていく。たったひと口でファンになってしまう味わいでした。
周辺の森で手摘みしたクマザサやクロモジを含め14種のボタニカルの味を引き出し、掛け合わせ、唯一無二のクラフトジンを作りだす小ぶりの蒸留施設はピカピカ。それもそのはず、今年の4月にオープンしたばかりなのです。
1からクラフトジン作りに取り組むヨンテとシンザンは、ともに20代。彼らがジンの素材となるボタニカルを手に入れられるだけの豊かな自然に恵まれている代わり、電波は途切れがちなエリアなので、まずは「スイス村」のビジターセンターを目指し、道標を頼りにさらに山の上へ。ちなみに「舞輪源」はスイスの都市マイリンゲンに由来しています。
京丹後舞輪源蒸留所について詳しくはこちらから!