文具のとびら編集部
サンスター文具は、「ひかるクリップ terasuno(テラスノ)」(税込990円)を、2024年11月下旬に新発売。LEDライトを内蔵しており、手元だけをそっと照らしてくれるので、暗いところでの勉強や作業に便利。暗めのカフェでの勉強、交通機関での移動中の資料確認、暗い倉庫での作業、子どもを寝かせたあとの読書など、様々なシーンで使用できる。
発売前からすでに大きな注目があつまっているという同クリップについて、同社クリエイティブ本部イノベーション部人見友佳子課長に開発秘話を伺った。
勉強に役立つアイテムとして開発
「個人的に、暗いところで文字が見えにくくなってきたことと、子どもを寝かしつけたあとに読書をする際に、手元を照らしてくれるものが欲しい、と思ったのがterasunoを開発するきっかけとなりました」。人見さんは、商品開発の経緯についてそう説明してくれたが、開発が決まってから商品化が実現するまで2年ほどかかったのだという。
まず悩んだのが、メインターゲットをどう設定するかということ。光るクリップをどのようなシーンで使うのか、企画会議で周りから色々と意見を募ったほか、インターネットでアンケート調査も実施。そして、「“薄暗いところで勉強するのに使いたい”という学生さんから声が一番多かったので、学生の勉強に役立つアイテムとして開発することになりました」という。
試作段階の「terasuno」(左) 全体的に角張った印象で、LEDライトも可動式ではなかった
以上のような経緯から、メインターゲットを女子学生に想定したので、彼女たちが手に取りやすいようなデザインにするのにも苦労したそうだ。全体的に丸みを持たせたかわいらしいデザインにしたほか、カラーもトレンドのくすみ系カラーを採用している。メカっぽくならないようなデザインを心掛け、「構造上、電池ボックスはLEDライトの近くにしないといけなかったのですが、なるべく電池ボックスに見えないように、電池ボックスのフタに滑り止めを兼ねてロゴを刻印しました」という。
カラーは4色をラインアップ
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2種のLEDライトの採用で読みやすい明るさに
またLEDライトは、周りをじゃませず手元だけを照らせるように設計し、しかも角度が調整できるように可動式にしている。A5サイズ(縦)のものが読めるような明るさに設定しているそうで、「暗いところじゃないと分からないので」と、自宅のクローゼットに籠もりながら、テストを繰り返したという。
LEDライトは、目に優しい明かりになるように設計。明かりの温度の単位はケルビンというが、目に優しいのは5,000ケルビンだと言われているそうで、「昼光色(青色)と温白色(オレンジ色)の2種類のLEDライトを使うことで、5,000ケルビン程度の色温度を実現しています」。なお、LEDライトは連続で約30時間使用可能(単4アルカリ乾電池2本使用)。
また、クリップは最大4㎝まで大きく開くので、参考書などの厚いものにも挟むことができる。本だけでなく、ノートPCに挟んでキーボードを照らすといった使い方もできるそうだ。