”今日をいかに楽しむか” を大事に

作家陣には、川谷絵音さんや高野寛さん、高橋久美子さんをはじめ、藤原さくらさん、sorayaさんといった若手のミュージシャンも。
自分とは異なる世代の作り手の視点を入れることで、新しい刺激が得られるそう。

「新しい音楽については20代の姪から教わることも多いんです。すすめてくれるものも私の好みに合うことが多くて、音楽に限らずお笑い、化粧品、洋服……といろんな情報を彼女から得ています。いわゆるプチプラコスメも、『知世さんはブルベだから、この色が似合うよ』と選んでくれて(笑)。それが思いのほか、使いやすかったりするんですよね」

そうした気の置けない家族とゆったり時間を過ごせるのも、年末年始の楽しみ。

「お正月は時間に縛られず、とにかく家族でのんびりしたい。おせちを食べたり、昼間からお酒を飲んだり。家のことは忘れて、何もせずに過ごしたいですよね」年始に限らず、「こうするべき」というルールに縛られないのも、日々を穏やかに過ごすための秘訣なのだとか。

「今日はいつものように動けないな……というのは、『休みなさい』という体からの合図だと思うんです。そういう日は素直に休んで、代わりに調子がよくて物事がはかどる日にまとめてやればいい。ストレスを溜めないためにも『絶対こうしなきゃ』とは考えないようにしています」

2024年は音楽と俳優活動それぞれにバランスよく取り組むことができ、充実した1年になったそう。
「来年も、大きな目標を立てるというよりは、”今日をいかに楽しむか”を大事に過ごしていきたいです」

TOMOYO HARADA
1967年生まれ、長崎県出身。1983年、『時をかける少女』で映画デビュー。近年の出演作に映画『星の子』、ドラマ『あなたの番です』『半分、青い。』『スナック キズツキ』など。歌手としてもデビュー当時からコンスタントにアルバムを発表しており、1990年代には鈴木慶一やトーレ・ヨハンソンをプロデューサーに迎えた作品で高い評価を得る。今年11月にミニアルバム『カリン』をリリース。映画『35年目のラブレター』が3月7日より公開。

撮影/枦木 功[nomadica] スタイリング&ヘアメイク/藤川ともみ[Figue] 文/工藤花衣

大人のおしゃれ手帖2025年1月号より抜粋
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