リニューアル後のパッケージ ※掲載している商品パッケージは1食増量品で期間限定となります。食楽web

●大人気の冷凍「カトキチさぬきうどん」を手がけるテーブルマークの冷凍うどんが発売50周年! 工場見学に潜入し、その美味しさの秘密を探りました。

 忙しい時、週末のお昼ごはんや夜食に……パッと作れる冷凍うどんは、各家庭に欠かせない常備食の一つですよね。買い出しついでにスーパーで買い足して、冷凍庫に常備している人も多いことでしょう。

 そんな冷凍うどんの代表格が、「カトキチさぬきうどん」。筆者も初めて食べたとき、コシの強い本場さながらの美味しさに歓喜したものです。


笑顔でリニューアル商品をすすめる魚沼水の郷工場・工場長の大野貴弘さん(右から2番目)、経営企画部広報チーム・脇田真宏さん(左)たち

 この商品を手掛ける『テーブルマーク』(前加ト吉水産)が今秋、冷凍うどん発売50周年を迎え、看板商品「さぬきうどん」をリブランド。更なる美味しさとイメージ改変を果たしています。その背景を探りに、新潟にある「魚沼水の郷工場」へ見学に行ってきました。

年間製造食数が6億食に。テーブルマークの冷凍うどんの歴史と今


テーブルマーク「魚沼水の郷工場」の外観

 年間製造食数が6億食にも達成している、テーブルマークの冷凍うどん。その製造を担う加ト吉水産(現テーブルマーク)は1956年に、さぬきうどんの本場・香川県で創業しました。当初は水産品の製造販売会社でしたが、「同県の名物、さぬきうどんの美味しさを全国に!」と、冷凍うどんという新ジャンルへ挑戦したのが始まりです。

「カトキチさぬきうどんはコシが足りない! と販売中止になったり、様々な試作・試食を重ね、瀬戸大橋の開通で全国に広まりました」と話すのは、「魚沼水の郷工場」工場長の大野貴弘さん。

「うどんで一番有名なのが香川県発祥のさぬきうどんじゃないかと思っています。原材料はシンプルで小麦粉、塩、水。その特徴はモチっと弾力のあるコシの強さ、滑らかな喉ごしにあります」

 テーブルマークの冷凍うどんの美味しさの秘訣は、本場さながらのさぬきうどんの再現性にあります。

麺の内側と外側の水分量の差が「コシ」になる

 まず、茹で上げて急速冷凍することにより、外側と内側の水分量の差が生まれ、これが「コシ」につながっています。水分量は外側が約80%、内側が約50%。ゆでた後、この水分率が変わる前に急速冷凍することで、外はもちもち、中心は歯応えがある一番いい状態に仕上がっているのです。

現地調査を経て、ニーズに合う美味しいうどんを


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 今回のリニューアルで、原料の変更に加え、麺に厚みを持たせ、吸水面を増やしてもちもち感や喉越しの良さをアップしています。

 このリニューアルの際も、「本場・香川のうどん店を徹底的に調査しました。太さ、食感をより今の時流に合うように原料の配合やカットの仕方も変えて仕上げています」と大野さん。

 お店のうどんを食べて、ある程度その個性を把握し、再現してみる。それこそ、プロの成せる技ですね。


真空ミキサーによる生地のミキシング、右:圧延の工程

 冷凍うどんの製造工程をざっとお話しすると、まず、真空ミキサーで生地を作り、圧延でしっかりと鍛え強いコシを生み出します。この生地をしっかり熟成させてグルテンを育て、うどんの厚みまで圧延します。

旨さの秘訣は職人のような包丁切り、大釜茹でにもあった


こだわりの製造工程。左:包丁切り、右:大釜茹で

 そしてこだわりの工程の一つが「包丁切り」。職人のように麺を一本一本包丁切りすることでくびれた形ができ、つゆののりが良く、もちもち食感と喉越しの滑らかさを再現しています。

 さらに、何層もの大釜を移動し麺を泳がせながら茹であげる。これにより、麺にストレスがかからず、滑らかさとつるみ感のあるうどんができるのです。

麺だけじゃなく、パッケージも変更


リニューアル後のパッケージ ※掲載している商品パッケージは1食増量品で期間限定となります。

 味の大幅改造に加え、パッケージもリニューアル。イメージカラーの赤を縦帯に配し、より視認性の高いパンチのあるデザインに変わっています。

 今回の工場見学で「カトキチさぬきうどん」の美味しさの秘訣を探っているうちに、やはり食べたくなって自宅で味わってみました。


もちもち、つるりとした食感がたまらない!

 本場・香川でさぬきうどんの食べ歩きもしたことがある筆者。この冷凍うどんは初めて食べた時からも、今も、冷凍なのに美味しい。いや、冷凍だから再現できる本場の味わいなのだと改めて感じました。

 電子レンジ調理もできるのも、この冷凍うどんのいいところ。いつも冷凍庫に常備しておきたい、日本が誇る冷凍食品の一つですね。

(取材・文◎編集部)

●DATA
テーブルマーク
https://www.tablemark.co.jp/