全日本コーヒー協会の調査によると、北欧「デンマーク」の一人当たり年間コーヒー消費量は、7.7kg。日本の3.5kgと比較しても倍以上のひらきがあります(2022年結果)。高いコーヒー消費量はカフェ文化を支え、都市部を中心に多くのカフェが存在します。これにより観光産業も活性化し、地域経済に寄与。コーヒー豆の輸入は多くの国との貿易関係を築き、国際的な経済活動を促進しています。コーヒー関連産業(輸入、加工、販売など)においては多くの雇用を生み出し、経済に貢献しているのです。デンマークのコーヒー消費は、単なる嗜好品としてだけでなく、経済的にも多大な影響を与えていることがわかるでしょう。本記事では、日暮いんこ氏の著書『北欧、暮らしてみたらこんな感じでした』(大和出版)より一部抜粋・再編集し、北欧暮らしの実態について紹介します。
朝も昼も夜もいつでも「コーヒー」
とある統計(2016年のInternational Coffee Organizationの調査)によると、1人当たりのコーヒーの年間消費量ランキングは、1位フィンランド、2位スウェーデン、3位アイスランド、4位ノルウェー、5位デンマークと、北欧諸国がトップを独占しています。その消費量は世界平均の約3倍にものぼるとか! 北欧の人々のコーヒー愛の強さがうかがえます。
確かに、朝も昼も、結構遅い夜でも、カフェインを気にせず麦茶のようにがぶ飲みしているのを見かけます。学校や会社でも、長めのミーティングの際には、テーブルの真ん中にコーヒーの大きなケトルと大量のマグカップが置かれていることがよくあります(自由に自分で注いで飲む制度)。コーヒーがあることで少しリラックスした雰囲気になるのがいいのだとか。
日本のビジネスシーンにおいても、お客さんに温かい緑茶やコーヒーをすすめることがあるので、それと同じ感覚でしょうか。
(広告の後にも続きます)
人気のギリシャヨーグルトに似ている…朝ごはんの定番
「Skyr(スキール)」は、アイスランド発祥の伝統的な乳製品ですが、そのおいしさとヘルシーさから、北欧全域で近年大人気・新定番となり、ヨーグルト界隈を席巻しています。
ギリシャヨーグルトに似ていますが、より水分が少なく、カツッとしていて濃厚で、酸味が控えめな優しい味わいが特徴です。脱脂乳を長時間発酵させて作られるため、高タンパク・低脂質。製造過程において布で濾こすため、厳密にはチーズの仲間とされます。最近は日本の一部のスーパーでも取り扱いがあるようです。ヘルシーなおやつや朝食にいかがでしょうか。