銀座ホステスが“推し”の芸能人とSNSで“繋がって”みた結果、宿泊先のホテルでまさかの展開に…――仰天ニュース傑作選

2024年、反響の大きかった記事からジャンル別にトップ10を発表。人生なにが起きるかわからない「まさかの出来事」部門、信じられないエピソードの数々から第10位はこちら!(集計期間は2024年1月~10月まで。初公開2024年6月30日 記事は取材時の状況) *  *  *

 大人の社交場・銀座のクラブにホステスとして勤めているみずえちゃんと申します。今年で35歳になります。結婚も妊娠も諦めたおばさんだと思われているせいか、最近は既婚男性からのアプローチが増えました。全然諦めていないので悲しいです。

 その傍ら、ライターとしても活動しており、これまでに私がお酌をさせていただいたおじさま方との実体験をもとに、夜遊びやモテに関する情報を発信をしています。

◆推しと“繋がりたい”女たち

 2024年5月に、一般女性との不倫が報じられた古谷徹氏が、アニメ「名探偵コナン」の安室透役、「ONE PIECE」のサボ役を降板することを、所属事務所の公式サイトで発表しました。

『週刊文春』によると、古谷氏は自身のファンだった37歳年下の一般女性と4年以上にわたる不倫関係にあり、女性は妊娠、中絶していたことも明らかになっています。

 女性は古谷氏との交流イベントに参加し、ファンレターを送るほどの熱烈なファンでした。その女性に対し、古谷氏からアプローチがあったのは、2019年のこと。元旦にメールが届き、やがて2人は食事やカラオケに出かける間柄に。そして同年3月に、古谷氏の宿泊先で肉体関係を持った、と報じられています。

 憧れの男性声優さんに、アニメの名台詞でアプローチされるなんて夢のようなシチュエーションじゃないか、と一瞬ときめいちゃいました。数秒後には、ジジイと無料で食事とカラオケはキツい……と、思い直しました。やはり私は根っからの飲み屋の女です。

 かくいう私ですが、20代の頃に、いわゆる「推し」と繋がったことがあります。とはいっても、お相手は、古谷氏のような超大物、超一流の声優さんとかではなく、X(旧Twitter)のフォロワーが数千人程度の売れない俳優さんです。

 とある作品に出演している彼に一目ぼれをして、SNSのアカウントをフォローしていたことがきっかけでした。ある日、「会いませんか」と彼からDM(ダイレクトメッセージ)があったのです。

 これってもしかして、お忍びデートなのでは?とブヒブヒ鼻を鳴らして出かけて行った私。若い女の子って元気を持て余しているでしょう。取り返しのつく失敗なんていくらでもします。

 今回は、俳優A氏との思い出を語ってみたいと思います。

  

◆俳優A氏と食事へ

 俳優のA氏から「会いませんか」とDMを受け取ったのですが、最初は偽物、なりすましじゃないかと半信半疑でした。A氏によると、某府某市で仕事があるから、とのことでした。某府某市は20代前半の私が当時暮らしていた街です。

 半信半疑でしたが、若気の至りです。とりあえず会ってみようと思いました。YouTubeの人気チャンネル「ゆうこすモテちゃんねる」などで紹介されているコスメやワンピース等は一通り購入したと思います。気合を入れてブヒブヒ当日に挑みました。

 指定された時間に指定された場所へ向かうと、A氏の姿が見えました。

 全然有名人とかではないので、人だかりができているなんてことはもちろんないのですが、こちらは一方的に彼のことを知っています。「おお…ホンモノだ!」と、じんわり感動しました。

「こんにちは」と声をかけました。軽く挨拶を交わして、ひとまず食事をしよう、ということになりました。その間も私は「ホンモノだ!すごい!」と内心でははしゃぎまくりでした。芸能人って会えるんだ。心臓バックバクです。

 オトナの男性(A氏は私より随分年上です)は、どんなところで食事をするんだろう?と考えていると

「予算はどれくらい?」

 と、尋ねられました。予算?私は「女と年下には財布を出させない」と、気持ちよく食事をご馳走してくださる昭和のおじさま方としか、当時は接点がありませんでした。今のところも、ですが。

 予算と言われて、咄嗟に「5,000円くらいかな?」と答えましたが、内心では「どういう意味だろう」と困惑していました。

◆おじさんに中華をご馳走する

 じゃあ、とA氏が立ち止まったのは中華料理店の前でした。「ここにしよう」と言って、店内へ。ランチタイムだったので、2,000円程度の軽いコースとお酒を注文しました。食事をしていると、A氏が

「写真を撮って」

 と、言います。食事をしている彼の姿を撮影して欲しい、とのことです。もちろん彼のスマホで、です。おそらくSNSに投稿する写真でしょう。芸能人ってすごい。写真を撮ったり、角煮を食べたり、また写真を撮ったりと忙しくしていると、杏仁豆腐が運ばれてきて、それも食べ終わると、店員さんがお会計の伝票をテーブルに置きました。

「ご馳走になっていいんだよね?」

 と、彼は言いました。芸能人ってそういうもんなの?

 す、すごい。少し驚きましたが「もちろん」と、私は答えました。予算を聞かれた理由がこの時になってやっとわかりました。

◆おじさんとZARAでショッピング

 食事の後は、A氏と街を散策しました。散策しながら、橋の欄干にもたれる彼や、お洒落な壁を背景にキュートな笑顔を見せる彼をパシャパシャとカメラに収めました。もちろん彼のスマホで。

 それから「ZARAに寄ってもいい?」と彼が言うので、ZARAに立ち寄りました。彼はウィメンズのフロアは飛ばして、まっすぐにメンズのフロアに向かいました。

 A氏はジャケットやセーターを数着試着して、

「これ、買ってもいい?」

 と、言いました。芸能人ってそういうものなのかな? 少し驚きましたが、買ってあげることにしました。

 アラフォーの男性が着るにはちょっと若い感じのするジャケットとセーターを持って、レジに並びました。その後は、「養命酒が欲しい」と言うA氏にしたがって、ドン・キホーテへ立ち寄り、養命酒を買うなどしました。

◆おじさんとホテルへ


 食事と買い物を済ませ、「この後は仕事関係の人と食事」と話すA氏を宿泊先のホテルまでタクシーで送ることになりました。

 芸能人ってすごいなあ。疲れたなあ……と、少しうなだれていると、車がホテルの前に到着しました。

「珈琲を飲もう」と彼が言うので一緒に車を降りました。いよいよ……!? もちろんホイホイと部屋までついていきました。

 お部屋に到着して、少しおしゃべりをしてシャワーを浴びて歯磨きをして、もちろん致しました。感想ですか?めっちゃおじさんじゃん!です。以上。

 よく見たら毛穴とかおデコのシワなどにそれなりに年齢を感じるし、後頭部もだいぶキテいます。しかしまあ、彼とできてラッキー、とは思いました。だって芸能人だし。これで晴れて私もファンを食うタイプの芸能人に食われる女、の仲間入りです。とはいってもフォロワー数千人の、ですけど。南無。

◆我々おばさんだって若い男が好きなので

 今回は、俳優A氏との思い出について書いてみました。売れてない、フォロワー数千人程度の中年男性と繋がってもロクなことがない、とは流石にウシジマ君にも書いてなかったので、うっかり繋がってしまいました。

 でも、女の子に食事をご馳走したり、女の子の買い物に付き合ったりするおじさんを疑似体験できて良かったです。どうせなら若い男にご馳走したいし、若い男の買い物に付き合いたいですけどね。とほほ。

 だって、当時20代前半の私にとって、アラフォーの男なんてお爺さんですよ。ちなみに20代の女の言う「年上の男性が好き」の「年上」とは、せいぜい26歳から28歳までを指しますからね。「年上の男性が好き」と言われてもあまり浮かれないように。気を付けてください。

 なお、A氏とはその後も良いお友だちです。私がもっと売れっ子になって、有名になったら暴露とかして欲しいですね。お互い切磋琢磨しましょう。

<文/みずえちゃん>

【みずえちゃん】

1989年生まれ。新潟県長岡市出身。関西外国語大学卒業後、大阪市内の広告代理店に勤務する傍ら、キャバ嬢デビュー。結婚、離婚、地方の激安キャバクラを経て、現在は銀座ホステスとライターを兼業。X(旧Twitter):@mizuechan1989