対策2:ウイルスを追い出す&防いで飛沫感染を予防
新型コロナの主な感染経路でもある飛沫感染は、感染者のくしゃみや 咳、会話でしぶき(飛沫)が飛び、それを吸うなどして粘膜に病原体が付着することで起こります。こまめな換気とマスクを正しく着けることで、リスクを大きく軽減できます。
「飛沫は1mから最大2mほどしか飛ばないため、室内でも2m離れれば感染を防げます。距離が取れない場合は、マスクを極力すき間なくしっかり着けましょう」
換気で大切なのは空気を循環させること
人の多い屋内では、1時間に1回を目安に換気を。またサーキュレーター等で空気をかく拌すると、感染者から出たウイルスを含む飛沫がすぐに分散され、感染力が低下するため、窓がない部屋の感染対策にも効果的です。
年末年始の会食は座る位置に注意して
帰省などで同居家族以外と会食する際は、「家族ごとにテーブルを分ける」「最低でも1m以上距離を取る」「対角に座る」など、座る位置で感染リスクを減らす工夫を。
マスクは材質よりもフィットしているかが重要
マスクの役目は主に「飛沫を抑えて周囲への感染を防ぐ」こと。素材が布やウレタンでも一定の効果があります。一方すき間が大きいと効果が損なわれるため、顔に極力フィットするものを選んで。
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対策3:免疫力強化で体の内側からバリアを!
ウイルスが体に侵入しても、免疫機能が働けば発症は防げます。ワクチン接種も対策の一つ。また免疫力を保つ習慣も大事だと矢野さんは言います。
「免疫力を担うリンパ球の一種で、ウイルスと最前線で戦うNK細胞は、不規則な生活やストレスで働きが低下します。しっかり睡眠をとるなど、心身をいたわることが感染予防につながります」(矢野さん)
同時流行に備えてワクチンの接種を検討する
2023~2024年の冬は新型コロナとインフルエンザの同時流行が危惧され、特に65歳以上の方や持病のある方は重症化リスクが高いため、今からでもワクチン接種の検討を。両方の同時接種も問題ありません。
ストレスは免疫力の大敵!「したい」を解放しよう
感染を過剰に恐れて「したいこと」の欲求を抑えていると、ストレスで免疫力が低下し、かえって感染リスクを上げてしまいます。今回紹介した対策を参考に、旅行や友人との集まりに出掛けるなど、意識的にガス抜きを。
次回は、うっかり間違えがちな感染症対策について、クイズ形式でお伝えします。
取材・文=新井理紗(編集部) イラストレーション=高橋マサエ
※この記事は、雑誌「ハルメク」2023年1月号を再編集しています。