得意技は背負い投げ!

この要請を受け、現場に急行した私。到着するなり「何をやっていた、もたつきやがって! だから女は!」と言われてイラッとしましたが、緊急事態の今、無駄口をたたいている暇はありません。私は廊下の奥にいる不審者を撃退すべく体勢を整えました。

不審者は身長180cmを超える大男。しかし私は、一瞬の隙を見て背負い投げを決めることができました!

というのも私、実は柔道有段者。得意技がバッチリ決まり満足です。ところが上司はというと、いつの間にやら私とビルの利用客を置いて逃走していたのです。おまけに、後日その上司が作成した報告書には、単身で不審者対応をしようとしたことや、ひとりで現場から逃げた事実は書かれていませんでした。

しかし、この虚偽の報告は、目撃者の証言によりすぐにウソだと判明。警備員が持ち場を捨てて逃げたことが問題視され、彼は降格となりました。一方の私は、今回の功績を買われて昇格。今では男尊女卑の元上司を部下に持つ立場となりました。
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女性だからという理由で彼女を見下していた上司。しかし、彼女には実力もあり、十分警備員として働ける人材でした。見た目や性別だけで人を判断してはいけませんね。

著者/ウーマンカレンダー編集室/スカッと
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